じじ・ばば、車を選ぶ。

アテクシの愛車がかれこれ15年になるのに気が付いて、

娘の里帰り出産時、最近は生まれたての子供でもベビーシートにのせないと

違反になると先輩ばば達に滾々と言って聞かされ、ついでにシートを取り付ける

金具も15年前の車には標準装備されていないと知り、じゃあ、買い替えようかな、

暑い夏の日に行ったり来たりするのにはエアコンの利きがいまいちだしな、と

重い腰を上げて試乗に行ったら、最近の車は劇的に進化して今乗り始めないと

運転が難しくなるんじゃないかの危機感を覚えたのであった。

私の今の車の後継車は大きめになってもろもろの装備も標準でついている。

それを使いこなすのもまだこの年齢ならできるんじゃないか、

そして年々衰える自身の能力を鑑みて、できる限り文明の利器で危険を乗り越えよう、

と言って、その装備をちゃんと把握できていないとかえって危ない、

先日、ゴールド免許をもらったばかりでしばらくはゴールドのままでいたいし、

お孫様が無事に生まれた後はたぶんものすごく「おばあさん」は忙しい。

今後「ババ友」になりそうなママ友としみじみ話したのは

10年ほど前、まだ子供たちのお受験だ、就職だ、に右往左往していたころ、

素敵な奥様方がお嬢様のご結婚、ご出産のたびにしばらく寝込む姿は

まさに今の自分たちの姿、

あのころは「なんと優雅な」なんて若干、ひがみ目で見ていたものだったが、

寄る年波で体力が目に見えて目減りしている中、それでも子供の結婚や

初孫の誕生に命を削っていた、「まあ、寝込むよなあ」とようやく理解して

子供が育つにつれ、自分も確実に年老いていく、それを認識しつつ、

どうやって子供の手伝いができるか、邪魔にならないでいられるか、

とりあえず快適な車で送り迎えくらいはしてやりたいものだと、

そして安全に自分も他人も傷つけない装備を付けた車に乗ろう、と

じじ・ばばは考えていたのでした。

新米じいちゃんは退職したら孫たちの送り迎えのために大きなワゴン車に乗る、

なんてパターンもあったりして、子育ては親世代だけでは完結しない、

未だ劣った状況の現代にため息が出るのでした。

じじ・ばばの車選びは孫ありきであったりする現状を記録。おわり。