気温が下がると、

いつものようにお片づけを始める。

あまりの暑さにねを上げたもろもろのものを再び引っ張り出し、

さて、やはり捨てるべきか、と考える。

旅行用にちょうどよさそうな布小袋が山ほど出てきて

お婿様が愛用している娘の布袋の代わりにならないものか、と

思ってみたが、お婿様は娘が気に入って買って数回使っていたものが

使いたいわけで、おばはんがどこかでもらって貧乏くさく捨てかねているものを

使いたいわけではないのは重々承知なので捨てる方向にしておこう。

秋は工業系のもろもろの国家資格試験があるようで、

娘夫婦は机を並べて勉強をしているらしい。

うちの娘の集中力は昔からすさまじく、物を落とそうが何が起ころうが、

全然気が付かず、お婿様は机から落ちたもろもろをそっと拾って元に戻すそうで

時々、娘の消しゴムや小さなものがお婿様の筆箱に入って

「なんで入ってるの?」と聞くと「持っていたいから」と答えられ、

「中学生みたいなことをする」と代わりに新しいものをもらった娘はぼやく。

まあ、新品をもらうんだったら良いんじゃないか、

しかし娘はモノの使い方も独特なので、消しゴムの形も

「育てている」そうなので、難しいよな、と

山ほどのごみ予定に囲まれるアテクシは思い出すのであった。

「ものをいい形に育てる」のは私にはない感覚なので面白い。

しかし、アテクシの場合、たいていの「もの」は劣化させるのみなのでした。

使っているうちに愛着がわいて、でもそろそろ手放すべき、なものもあるな。

というわけでお片づけはエンドレス。

衣類もまた。おわり。