お盆中に弾丸帰省をしていた既婚の娘から、
知り合いの年上フルタイム女性のお子さんは2歳から様々なお稽古をさせて
いずれお受験して私立の幼稚園に通わせる予定でエスカレーターで高校まで行ける、
「絶対私立に入れなくちゃ!」と懇々と諭され、
「公立でいいや、と思ってる、って言ったら
「公立で育って良い学校にはいれた人にはありがちな意見」と笑われた」そうで、
おやまあ、まだ妊娠もしてないのにそんな洗礼を受けるものか、その女性曰く
「あなたは夫さんも同じコースだから危機感ないかもしれないけど
世の中、もうそういう時代じゃないから、もっと考えたほうが良い」と
「ママ、どう思う?」と尋ねられ「その人とお付き合いはやめるの一択で」が
アテクシの手っ取り早い回答ではあるけれど、同じような場面に直面する
ママ(ババ)友の娘たちは多いそうで、考えさせられる。
「田舎に住んでるから選択肢も少ないし、ここは今でも私立志向はないしね」と
結局似た者同士がママ友をやっているので特に新しい意見はない。
「そもそも都会の私立にやるほどの給料はもらってない」の話にもなり、
「共働きフルで続けていたら私立の方が面倒見がよいとは聞くけど」とため息。
娘の夫氏の同僚には教育熱心な妻が多いらしく、ただその妻氏の全員が専業主婦、
転勤族になるので仕方がないけれど、ついていくわけではなく、
もう妻実家近くに家を建てて「ますお」さん状態の人が多いらしい。
「ほんでなんでか、働いてる私が敵視されてるっぽい」とは
夫氏の同僚さんたちは早めに結婚して家を建てているので
娘の夫氏のように自由にお金が使えるわけではないらしく
「(夫氏の名前)の奥さんはちゃんと働いてくれていいなあ」とこぼすからのよう。
実家近くに家を建てたんだったら働いてもよいんじゃないか、感を
専業主婦のアテクシでも思ったりする。
うすぼんやりと娘が不愉快に思っていることを聞いていると
地方都市の階層が見えるようで、娘の夫氏勤務先は少なくとも
そこではスーパーエリート企業、そこに勤務する人間と結婚したことは
スーパーエリート専業主婦、な価値観があるようで、
しかし娘の勤務先はそこを超えるスーパーエリート企業でもあるらしいので
「子供は私立に入れるべき!」の価値観にさらされる。
慣れない土地で四苦八苦しながら勉強して就職でも奮闘したというのに
どこまで行ってもそこが地元ではない人間は新しい価値観にさらされ続ける。
それはかなりストレスフルだよな、
と昔ながらの専業主婦の未・ババアは考えるのであった。
アテクシの周囲には「エリートサラリーマン!の妻」というジャンルが
ほとんど存在していなかった、、、というよりは意識をしたことがなかったので、
娘の代で強烈なのを目の当たりにして感心するような、あきれるような、
アテクシが知らなかっただけで、例えば銀行員の妻ってそんなに偉そうだったかね、
国家公務員の妻ともすれ違ったがエリート意識のある人だったか記憶にない。
出会う人に恵まれてきたと今更感謝したアテクシ。
娘の夫氏の勤務先は昔ながらの体質で「家族ぐるみで会社に貢献!」の
うすぼんやりした価値観があるようなので、難しいのか。
ただ、夫氏の会社と娘の会社は元はつながっていて娘の会社の方が親会社だったので
それを知っている夫氏の上司は「奥さんの貢献!」なことは言わないらしい。
ちなみに娘の会社も配偶者は専業主婦が多いのであった。
令和と昭和は地続き。おわり。