ぼやきか、のろけか。

既婚の下の娘からその結婚生活を聞くに、お婿様は大変かわいい人で

二人とも典型的理系脳で、けんかをする時間の無駄は避けるので

ガス抜きが必要なのか、下の娘はぼやきなのかのろけなのか、

わからないことを私に話す。

お婿様は娘のことが好きで好きでたまらないので

「娘グッズ」を勝手に持って行ってしまうらしい。

娘の帽子をかぶって出かけたり、私が娘に買ってやった黒い鞄を持ち出したり、

娘が出張用に購入した小袋をこっそり自分の出張用にくすねたり、

「言えば返してくれるんだけど、いつの間にかまた持って行ってしまってね」と、

娘の帽子やかばんはユニセックスのものなので共用は可能だけれど

娘の旅行グッズをざらっと入れる小袋は確か花柄だったはず。

誰かに見られたらどうするんだ?と心配になるが、平気だそうで、

職場でもその愛妻家ぶりは有名と、周囲に何を隠さずその結論が下ったのか、

そこまでは私も娘も知らない。もう知るのも恐ろしい。

「妻・ラブ」「妻・いのち」を隠さないお婿様はかわいらしいものの、

あくまで冷静な娘は

「それがいつまで続くか、誰にでもちやほやされる今の若くてきれいな私だからか、

年を取っても同じでいてくれる?と言ったら「絶対大丈夫!」っていうんだけど」と、

それ、一番大事な点だよな、とアテクシもしみじみ。

お婿様の職場の先輩で無茶苦茶イケメンなのになぜか10年ほど彼女もいない、

結婚歴もない方が、唐突に10歳下の女性と結婚したそうで、

「やはり無茶苦茶イケメンでないと10歳下の人とは結婚できないんだなと思った」

とお婿様が問題(?)発言をしたのでむっとした娘が

「うちのパパとママは10歳離れているけど?」と言うと

「お金持ちとイケメンしか10歳下の人とは結婚できない」に訂正したそうで、

要するにマイダーリンはイケメンではないのか、

高卒とはいえ二十歳そこそこのぴちぴちお嬢さんと結婚できた人は羨望に値するか、

アテクシはいやらしいおばはんなので、大学院卒の息子の相手が高卒女性だと

両親が阿鼻叫喚となる気がしないでもないが、やはり10歳差はそれを補うか。

同僚が無茶苦茶若いお嫁さんをもらったとなるとちょっと気になるらしいのは、

お婿様も割と普通の感覚をお持ちなのだな、と思ったのでした。

かねがね町田啓太君を見るたび「あ、婿殿」とアテクシは思って、

先日町田君が既婚でその妻氏のお顔を見ると、娘の10年後くらいのお顔だったので

アラー、この系統の顔の男性は女性の好みも一緒なのか、なんて、

娘のお顔はお婿様の好みドストライクらしいので、大丈夫じゃないかと

なんとなく安心したのでした。おわり。