見事な言い回し。

「あった「かも」しれませんが、私は知りませんでした」とは、

ジャニーズ性犯罪事件で使われた言い回しで、

上手にいろんなことを含んでいると感心している。

つまり「あった「かも」」とは「なかった「かも」しれない」をにおわせて、

告発者がまるで「嘘を言っている「かも」しれません」の可能性もほのめかし

どちらにしても「私は知らなかった」で完全に責任を逃れている。

なんとまあ、よく練られた言葉の羅列であることよ。

この件は常に「なかったこと」にしたい空気が漂って、

いかにも弁護士案件であると思わされる。

私が生まれて初めて親族が被害者になった事件で読んだ弁護士からの通達は

要約すると「えぇ?あなた自分が被害者だとでも思ってるんですか?

誤解してますよ、勘違いじゃないですか、むしろあなたが加害者じゃないですか?」

という、まことに厚顔無恥な、正義などかけらほどもない、

被害者を加害者に仕立てようとするお見事でスキのないものであった。

こういう件は確かに外圧でもないとどうにもならないかもしれないな。

見事な言い回しといえば、現在発言小町の「専業主婦、くそ」の釣りトピが

実によくできていて笑わされている。

「家事が趣味の女性と結婚したい」のタイトルで自称30歳公務員が文字通り

「家事を全然やる気がないので、全部やってくれる家事が趣味の人と結婚したい」と

その回答は「共稼ぎ希望でそれは無理!」「専業主婦希望を探せ」ではあったものの、

自称公務員曰く「初めから専業主婦希望にろくな女がいないし、好みの女性は

共稼ぎで家事は折半というので家事が趣味であれば全部やってくれるだろうと云々」

で、要するに「専業主婦希望の女なんてみんなくそ!」という

持って回った専業主婦バッシングなんだが、

AIが書いたのか?と疑われるようなこの発想において一番問題なのは、

婚活で出会って自分が好きになれるような女性の要望を自分が1ミリたりとも

満たそうと思っていない、好きな人が望むなら一緒に働いて家庭を築くために

自分も家事を頑張ってみようか、の発想が全くでない、

このあたりの「自分の要望しか見えません!」がAI制作であってほしい、と

私は願うんだが、おそらくは人間が作ったものだろう。人間は誠に姑息である。

それにしても「家事が趣味の女性と結婚したい!」とは全く上手な言い回しで、

これが30代公務員であればどんな施策を提案しているのか、恐ろしや。

ちなみに、親族が被害者になった件だが

加害者側の弁護士はまずは「恫喝」から始めて相手を黙らせるのが常のようで、

いざ、ガチ交渉となると弁護士は対応が後手後手になってこちらの圧勝で終わった。

見事な言い回しでもそれですべてがどうにかなるわけでもないということで。

おわり。