のぞきと盗撮と暴力と。

どこかの高校で修学旅行(?)中に男子生徒が女子生徒の風呂をのぞいた上に

盗撮までしていたニュースが出て、これを「ほほえましい」のような意見を持つ阿呆が

ネットにはまだいるようであきれ返る。

のぞかれた上に盗撮までされた側の女子生徒の親であれば

その画像がどこかに流れていないか、拡散されていないか、生きた心地もしない。

正直な話、やった男子生徒の名前を永遠に検索できるようにデジタルタトゥーを

残してやりたい、というか、残す。そしてその後の人生ぶっ潰す!くらいの

ダメージを与えないと、自分が何をやったのか理解できないことだろう。

私が不思議なのは「男の性欲は無罪」とされていることで、

ならば女子高生の風呂場のぞき画像に高額の値段をつける輩も許されるか、

今、デジタルネイティブが何世代目になっているのか知らないが、

そもそも「盗撮」行為がふざけてやった、で済むと思っているほうが

「あた・おか」だろう。ただのぞくだけではなく、盗撮して保存するこの暴力性は

見過ごしてはならないもので、それを最悪、金に換えることも考えていた生徒が

全くいなかったと信じるほど、私はうぶな年寄りではない。

自身の「おかず」にだけ、使うとも思わない、それを「持っている」ことで

女子生徒たちに何らかの「力」をふるいたかった、この件は笑い事ではない。

先日、某ぴーが「男の社会はやはり力!」「それは女にはわからない」の

炎上広告を仕掛けて、それに関して、某勤務医ライターが

「相手にムッとしても殴れば勝つと思えば我慢できる」のような意見を発して

私の知る限り、この男性は二人の女児のいる自称低身長男性で、

男性にとって身長の低さは大きなコンプレックスになるが故の意見なのか、

殴れば勝つと思える相手は体格差を考えれば男性ではなさそうな、

それはともかく、男子高校生の盗撮も、おそらくはこの意識に似たものがあって

「生意気な女どもの裸の画像を俺は持っているんだぜ」と思えば

「女どもより俺は上にいる!」と信じられる、ほんまに姑息な暴力性、

「殴れば勝つ!」と「裸の画像を持っている!」は出所が同じもので

どちらにせよ、暴力肯定は最終的にはこの感覚に行きつく。

誰かを踏みにじらねば己を支えられない弱さは決してなくなることがなく、

実質、暴力は大手を振ってその辺に満ち溢れているので

それをわざわざイマドキネット上でひけらかさなくてもよかろうに。

またそれをわざわざかばわなくてもよかろうに。

私はもしも自分の娘が対象となっていたとしたらその子供だけではなく住所、

親の職業まですべてネットに晒上げたとしても後悔はない。

それで捕まったところで、何を娘がされたか、どれほどの暴力を受けたか、

はっきりと示しておきたいと願う。

が、報道されても守られるのは驚いたことに性暴力加害側で

声なき被害者は「許してやれ」のような声にまた傷つけられるのかとうんざりした。

私の娘世代はデジタルネイティブ第1世代であったが、

高校生時期からすでに盗撮は問題視されて自制する生徒のほうが多かった。

それからもう10年以上たつというのに、なんとまあ。おわり。