上野千鶴子の婚姻は驚くようなことなのか?

上野千鶴子が結婚していた!」が文春ネタになったようで、

入籍していたかどうかはこの度初めて知ったものの、

かなり年上のパートナーがいるというのは、著作を読んでいるだけの私でも

知っていたけどな。相手は東大の先生まで知っていたので色川大吉とはびっくり。

彼の晩年に介護のために便宜上そうしたんじゃないかな、

病院だと「パートナーです」では「別のご親族をお呼びください」になるが

「妻です」だとありとあらゆる門戸が開く。

この件がここまで叩かれるのがよくわからん、そこまで独身者の星だったとも思えず、

子供を産んだわけではないので、相変わらずおひとりさまではあるし、

何をそんなに期待しているのか、フェミニズムは宗教ではないしな。

私は漠然と色川大吉橋本治折口信夫のような「少数派」だと思っていた。

もしそうなら上野千鶴子氏との「入籍」は中村うさぎさんとパートナーっぽい感じか。

長い付き合いの人を看とるための「友情婚」はこれから先、ある気もするな。

上野氏の婚姻がどんなものだったかは私には知る由もないが。

驚かされるのがブコメで「女性独身者がはしごを外された!かっこ笑」が多いことで

君ら、それ、喜んでるよね?な感じを隠さないのがお下劣。

そこまで独身でいることって貶められるべきことか?

現在30代のおひとり様なんて上野千鶴子の名前すら知らない人が多いと思うが。

また、本を読んでもないのがバレバレなのが嘲るブコメに多くて、

上野氏もまた言葉が切り取られてそこだけ宣伝されがちな人ではあるな。

本を読めば「アジテーター」を自分に課している人であると理解できなくない。

私は子供もいる既婚者であるが、上野氏の話にはうなずけるものが多い。

結婚に関しても「するな」とまでは言っていないし、

金がなくて妻に働かせたうえ子供を産ませて家事も育児も介護も丸投げみたいな

都合の良いことを言いがちな馬鹿男たちに「勝手にマスかいて一人で〇ねよ」は

私でも言うわ、そんな結婚、女がしたくないのは当たり前やん。

「あーあ、高齢独女、はしご降ろされたー!」って、大喜びしているブコメには

そうあってほしい願望が強い、そこまでなぜ独身者をいたぶるか。

私の周囲の独身女性は皆さん忙しくて上野千鶴子の名前すら知らなかったりするかも。

でもこれからはこの悪評だけを耳にする。それが文春と、ブコメの狙いなんだろう。

人が一人で生きて死ぬ難しさが上野氏の入籍でわかったってだけの話。

自分も年をとっているのに自分の親みたいな年の異性の面倒を見るための入籍か、

私は「動物禁止」の賃貸事務所に文句を言われてもぬけぬけと猫を連れていく

夫唱婦随の「某氏」よりはひそやかに介護をしていた上野千鶴子を支持する。

おわり。

追記・文春の記事を読んでないので年数諸々に誤解があったので手直しした。