新聞雑記。

上野千鶴子氏は道を開いた人として尊敬に値すると思ってはいるものの、朝日新聞の「悩みのるつぼ」を読んでいると、
「お前は2ちゃんねる脳か〜!」言いたくなることがよくある。
この度のご相談も「不妊治療をして子供を諦めた私に子供を産んだ同僚が子供のことしか言わない」という、
相談者は不妊治療をしていたと周囲に明かしているにも関わらずそんな鈍感なことをする「これだから子持ち女はー!」と
典型的に叩きやすいネタであるんだが、上野氏の回答がテンプレート、
「その女も子供が大きくなればお受験やいじめだらけになって子供のことなんか話せなくなる」と、
いやー、そういう女はお受験やいじめにあったら仕事そっちのけでそれしか話さなくなるかも。今でさえ「空気読めない」人だもの。
相談者の職場は育休復帰している人も多くいる恵まれた環境で、でも不妊治療を明かした相談者に「早く子供を産め」だの言ってるのは
どうやら「たった一人」の同僚なのだよね、ほかの多くいる育休復帰組が集団でその手のことを相談者に行ってるわけではない。
つまり、その女は子供がいようがいまいがどうしようもない人間であるということで、
相談者はほかのまともな子持ち同僚におかしな女のことを相談すべきなのよ、朝日新聞に投稿する前に。
多分ほかの子持ち同僚女性も職場で子供の話しかしない女のことを「あんなのと同じにされたくない!」と少なからず思っているだろうからね。
上野さんはこの手の「子持ち女が鈍感でぇー」って悩みばかりを何故か受けやすいんだが、その答えが「その子供はいずれグレる」ようなことを匂わせることが多いのよ、
私は、子なし人間はそんなことばかり考えて他人の子供を見ているのか?とうんざりする、でもそれは新聞が喜ぶネタではあるのよね。
「母になった女は天下を取った気分。その優越感を子なし女に向けます。子なし女は欠陥品扱い」と上野氏は言うが、
なぜ、子供を持っただけの女を一括りにして、そんな人間性を失った「動物」のように扱うんだろう、と腹が立ってくる。
「子供を産んだ女なんて女じゃねーよな、かっこわらい」のバカ男どものうすら笑いに同調してる意見じゃないの、
私は子持ち女だが、不妊治療をしていると知っている人の前で子供の話はしないし、欠陥品だとも思わない。
子供を産んだくらいで「天下を取った!」みたいなおめでたい考え方は、20代の頃からなかったわ、
それよりは、上野千鶴子に代表される「産まない女」が「どうせ子供はいずれグレる」みたいな、
わけのわからない批判というか、非難にさらされながら子育てすることに怯えてきた。そのストレスは計り知れなかった。
もういい加減、新聞はこの手のことをやめて欲しいのよね、
子供を産んだくらいでまともな女は「天下取った!」とは思わない。というか「まともな人間は」か、
「子持ち女」だって「人間」なんだよ、いつになったら、子持ち女にも人間性があると認めてもらえるんだろう。
森三中の一人がネットで妙な槍玉に上がってるのを見かけたが、こんなネタが上がるのも「子供を産んだ女なんて、」という蔑視からだと私は思う。
でもそれを焚きつけるのは新聞や、新聞の求めに応じて書く人たち。
上野先生、産んだ女であっても人間性はあるし、まともな感覚を持つ者は多くいます。一括りに「産んだ女」扱いするのはやめていただきたい。