おりんごとミカンの季節。

私の住んでいるところでは一時期だけ出回る「秋映え」というリンゴが

最近一番のお気に入りで、これが出始めるとリンゴの種類が増える。

あれこれ試して、私は「陸奥」系の柔らかいものが苦手で

「インドリンゴ」系のシャキシャキ感が好きだと気が付いた。

しかし、スーパーなどではあまり注意書きがなくて「これはどうか!」と試したものが

陸奥」系のやわやわであったりして、このすりおろしリンゴみたいなのが好きな人は

本当にいるのか、先日試した新作がこれ系でがっかりした。

しかも寄る年波で名前を忘れている!また同じのを買うかも。トホホ、、

日本のフルーツの品種の多さには毎年驚かされる。

イチゴに始まってブドウに至るまで、どれほどの新作を目にすることか。

「シャインマスカット」が全盛期を迎えているが、私はその前身である

「マスカットオブアレキサンドリア」や「ロザリオ」が好きだったりする。

次々出るので前のお気に入りが姿を消してしょんぼりすることも。

「甲斐路」というのも最近は見かけなくなりつつあって代わりに

「レディーズフィンガー」だったか、似たような種類のものを見たり。

みかんも「せとか」にはじまって「まりひめ」だの「はれひめ」だの

一番のヒット作品は「紅マドンナ」だろうが、一つの品種が全盛期を迎えると

そこまでの品質ではなくも、コスパの面で健闘しているものが姿を消す。

なんだかなあ、という感じ。

アテクシは、フレッシュフルーツを家用に買うのにためらいのない育ちの人間で

それは私の母が私に残したほぼ唯一無二の美点であると思っているが

娘と配偶者に言わせると「贅沢な趣味」だそう。

特に二人の娘たちは大学に入って我が家よりはるかに裕福なご家庭出身のご学友を

得たにもかかわらず「リンゴやミカン以外のフルーツを家用に買う人っていない」と

私の贅沢趣味に批判的であったりする、のわりにあげると喜んで食べる。

「りんごやみかんすら、もらった時以外食べない人って結構いる」

「リンゴやミカン農家が親せきにいてそれ以外食べない人もいた」と

あら、ママンはサクランボの種類にも詳しくってよ、ホホ、なんちゃって

サクランボ農家の人が学生時代にいて山ほど送ってきたのをもらったことがあったな、

30年以上たってもうれしかったのを覚えているので、フルーツのパワーは無限大。

サクランボは長らく佐藤錦全盛時代だったが、最近は紅秀峰をよく見る。

確かアメリカンチェリーとのかけ合わせではなかったか。

リンゴに話を戻せば私の永遠の定番は「王林」で何もなければそれにする。

冷蔵庫に高級肉が山ほどあるよりは、私はフルーツが数多くある方がうれしいし

幸せを感じる。それが私の信じる「豊かさ」と娘が理解するのはいつの日か。

日本のフルーツ文化、万歳、とここにひそかに。