ミステリー雑記。

先日見たミステリードラマ「人形は指をさす」には途中でブちぎれて

思わず原作のアマゾンレビューを見に行ってしまったが、

一応世界的ベストセラーと銘打っているものの、

ゴールドダガーもとっていないし「このミス」にも入っていない。

必ずしもベストセラーの出来が良いとは限らない、の見本のような作品であるなと

原作を読むことはあるまい。ドラマだけでおなか一杯になった。

「このミス」と「ダガー」賞、「銀の鍵」賞は当てになる指標ではあるものの

なぜか近年、出せば必ず「このミス」のトップとなるアンソニーホロヴィッツ氏の

一連の作品を私は全く評価していない。

このシリーズは「ミステリー」と言うよりは「設定」の凝り具合で

ミステリーファンをうならせる部分がある程度で早々に犯人はわかるし謎解きも単純。

実際作者も何故日本で「だけ」評価が高いのか不思議に思っているようで

本国の「ダガー」賞とはほぼ無縁、私は毎回なぜ「このミス」1位か、わからない。

この度も最新作「ヨルガオ殺人事件」を読んだものの、1巻の途中で犯人がわかる。

「まさか、まさか、のどんでん返しが、、、」と期待しただけ無駄だった。

元はドラマ作家なのでドラマ化を難しくさせて誰かに喧嘩でも売ってるのか、

と思ったが、すでにドラマ化が始まっているようで、

どうやるのか、いつ見られるのか、期待している。原作よりドラマが優秀は時々ある。

コロナ下でミステリー世界紀行を始めて

「おぉおぉおおぉお」と思うものもあれば「、、、、、」のものもあり、

最近読んで面白かったのは「そしてミランダを殺す」、

これは2019年版「このミス」第2位で、この年の第1位がホロヴィッツ

今回読んだ「ヨルガオ」の前作で「カササギ殺人事件」、

何らかの「忖度」でホロヴィッツ作品がトップなので

実質2019年度のトップ作品と考えて良かろう。

よる年波で読んですぐ忘れるので「ミランダ」のあらすじをざっと書くと、

いわゆる「ソシオパス」たちがお互い殺しあう「馬鹿ミス」。

ではあるものの、展開が素早く思いがけないので面白い。

「人形は指をさす」のように無駄に猟奇でもない。

現在、私のミステリ紀行は再び寒い国に戻って

現在はヨハン・テリオン「黄昏に眠る秋」を読んでいる。

情感豊かでスウェーデンの歴史を学べる良い作品に思われる。

感想はまた後日。