教育雑談。(その2)

私は情報弱者なので子供たちのお受験が終わるまで知らなかったけれど

地方のそこそこのご家庭ではかなり昔から「教育コンサルタント」を

活用されるようで、東京の有名大学や海外大進学をご指南いただくよう。

最近、話題になっていた地方から海外大へ進学したお嬢さんも

経歴をざっと読む限りこの手のコンサルタントの利用があったと推測している。

出版本販促のため「悪名」を売り出していると思われてアマゾンの成績も

トップランクに入ったので、「禊」がすんだらアカウントを復活されるかもしれない。

たしか彼女は以前話題になった時もアカウントを消していた気がするのだけれど

そのことを応援側もアンチ側も言及していないようなので、やらせ広告はすさまじい。

彼女が参加した様々なプログラムは地方からAO入試を狙う生徒が利用しがちに

思われて、早くに大学進学方法ははっきりしていたように感じた。

大学受験で難しいのはどんどん早めの対応が求められること、

まともに勉強しないで能力以上の大学に入学することが賢さの証になっているようで、

日本はどんどん貧しくなっている!と言うのが本当か

これが出来るのは相当文化が爛熟していると私には思われる。

能力よりテクニック、或いは実家の財力とは国が豊かでなければ成り立たない気が。

その割にこの手のテクニックを駆使してある程度の学歴、職歴を得た人間ほど

「日本は貧しくなったー!」と言いがちな不思議さよ。

子供が大学進学を果たしたことで「ノーサイド!」のホイッスルを聞いた気がしたが、

全くの空耳だったようで、地方である程度の大学に子供を放り込んだ後も

親御さんは全く手を抜くことなく次は「就職コンサルタント」に送り込み

そこでは名のある会社の「インターン」に放り込んできっちり「コネクション」で

大企業に行かせる。法外なお金がかかり、「口コミ」でしか入れない、「場所」が

あるのを、これまた情報弱者の私はつい最近知った始末。

一流企業への道が無茶苦茶狭き門、どころか、まったく開いていないのは無理もない。

就活は情報戦、なんてあほなことを言いまくっている連中がそこ経由で就職している

現実をいまだ何でもあるらしいネットには全くでない。まことに不思議。

教育って何だろう?と原点に立ち返って考えなければ資金が限られた一般家庭では

到底追いつかない世界になっていて、馬鹿馬鹿しさが見えにくくなっている現実に

一番シンプルなのは、出来るだけちゃんと学ぶこと、

果てしない課金ゲームに極力近寄らないこと、

必要なものを必要なだけ与えること、が親の役目かと思ったり。

課金ゲームの最果てに何があるかと言えば、それだけ金をかけて育ててもらって

同じことを自分の子供にもできるかと言えば、到底できそうにないので

無駄に社会を恨みがちな人間を量産してしまう地獄のような、

会社は大学と違ってずっとコネの力が続くわけではなく、そこにいる皆が

同じコネを持っているということで、個人の能力差で勝敗が決まる。

職場では「コネしかない」のと「能力しかない」人間が混ざりがちで齟齬も起こる。

社会では「コネ」と「能力」が出発点では同等に扱われる、

でも結局は「能力」の方が勝つので、まあ、勉強はしとけ、とだけ。

能力しかない人間が新卒で大企業に入れなくても、

最近は大企業に「コネクション」と言う採用時に誰も責任をとらずに済むクッションを

用いて入っても、ついていけない人間が3年持たずに辞めてくれるおかげで

中途採用」の道が開いている。

人間の本物の努力はどこかで必ず報われるもののよう。

ところで「新しいイノベーションを!」だのと騒がしいネット人たちが

子供の教育だけはすでに出来上がったシステムをさらに補強するのを勧めるのに

私は大変驚いている。恵まれて育っても親と同じ大学にも進めないぼんくらが

海外大に出されがちなのは私と同世代の河野〇郎を見てもわかるだろうに。

そして海外に出たからと言ってさほどのことも身についていないのは

資産力にも限界がある話と私は思っている。

底辺親が見てきて出した教育論は歪んでいるのは確かだが、

社会はそれほど甘くはないが渋くもないが結論。おわり。