えせ貧困説を憎む。

増田に釣り記事を書く人間は「国公立大学」に何らかのコンプレックスがあるのか、日本の大学受験システムを知らないのか。
「東京の国公立大学に進学」と言っても、まずあの増田レベルでは東大、東工大、一ツ橋ではないのはわかる。
それ以外でよく知られているのは「お茶女」「首都大学東京」あたりか。
「海外研修が卒業の云々」とあるので増田は「お茶女」を匂わせているように思うが
「お茶女」は「地方のお嬢様方をお預かりする」のに定評がある大学なので
あそこまで崩れる学生は既にドロップアウトせざるを得なくなっている気がする。
一方「首都大学」は八王子なので生活費が高くなることはあまり考えられない。
それ以外の国公立となると、、、としぼればしぼるほど、増田が実在すればすぐ特定されるので
追記で実在アピールをしても、地方から東京の国公立大学に進学する難しさを知っている私にはまったく響かない。
地方で高校時代からバイトに明け暮れているのでは、東京の国公立大学に進学は出来ないのは現実だ。
自称風俗貧困女子大生の増田に山ほどブコメがついたのは、何らかの計画を持った集団が動いているとしかわたしには思えないので、
ネットは書く人間も、読む人間も本当に現実感のない世界に生きているんだと感慨深い。
あと数年、はてなでまともな人間が子供を受験させるころになれば「あれはない」とわかるだろうか。
少子化のため、受験システムは難関大学すら、ゆるくなるんだろうか?その見通しは私には立たない。
階段ブコメで「貧困層は倫理観が低い」との意見も読んで、それは確かな話でもあるだろうが、
それなら貧困女子大生は中学時代に既に体を売る仕事をしていてもおかしくない。
あれは本物の地方の貧困の悲惨を知らない人間が書いている。
私の住んでいる地域で崩れる子は小学校高学年あたりから始まるので、高校まで行きつかない子が多い。
高校まで行きつけてまともなバイトにつける子は簡単に崩れたりしない、過酷な中で賢く生きるとはそういうことだ。
むしろ私が都会に行って崩れる噂を聞くのは、地元では評判のいい私立にさほど裕福でもない親が子供を無理して入れて
その後さらに無理して都会の偏差値の高くない私立大学に入った女の子だ。
子供時代からお金持ちの同級生を見てお金の魅力を知っているから、お金を簡単に手に入れる誘惑にものすごく弱い。
親元を離れてしばらくして急に派手に散財し始め夜の匂いを漂わせるので親が気がついても
見て見ぬフリをしているのがなんとも痛い。
この手の噂は、同じところに進学した裕福な家の子供が「あの子、おかしい」と気がついてすぐ地元に広まる。
派手な生活をするため地元の友達とは疎遠になって、糸が切れた状態になる女の子を親が扱うのは難しい。
ただ、そこそこ頭は回るのでしたたかに夜の世界でやって行く術を見つける子の方が多いような気がしている。
私は経済的弱者全員がまるで障害者であるかのごとく扱うネットの風潮を心から憎んでいる。
経済的ハンデをまるで能力不足であるかのごとく扱うこれ見よがしな「同情」の薄汚さを
ハンデが経済的理由のみの優秀な人間たちに押し付けるのは無礼というものだ。
むしろ経済的に恵まれているのにの個人の能力が不足しているほうを大いに同情するべきかもしれない。
ただ、それは周囲には「見下し」に見える。
経済的理由ひとつで上手な「見下し」をしている人間を私は今後も許さない。
それは人から自尊心を奪う。自尊心は経済的に弱い人間からも奪っていいものではない。