「分け入っても分け入っても、魔窟」である書庫を探索中。
この日記を検索すると、魔窟・書庫の整理は大体この時期に毎年やっているようで、
それでも本のタケノコはにょきにょき生えて、立派な密林となるのだから、
毎年私は何をやってるんだ?と思うが、本格的な「探索」はしていなかったので
結局刈られることのない山は荒れ果てるものよ、、と後悔している。
今まではざっくりと場所を決めてジャンル別に集めただけだったけれど、
本棚の奥からいったん本を出す作業に着手している。
今まで見たことのないような本が出現して、
前に置かれた本とジャンル分けの対象になり、掘り出された本は廊下に並ぶ。
この本の瘴気とでもいうべきハウスダストが私の体調を崩すんではないかと
マスクをして用心しつつやってるが、積みあがった本の怨念を感じるのは気のせいか。
冬はあまりに寒く、現在も遭難しそうなほど寒い。本はなぜ人の熱を奪うのか。
夏は夏で無茶苦茶暑いのでこの時期しか本の魔窟に入るチャンスはない。
本も老いるのだな、読んだ私たちも老いるように。
だから魔窟を探索して魔窟ではなく、本来の「書庫」に戻す作業を
「今」しておかなければ、本は妖怪化する気がする。
娘たちに妖怪の住む魔窟を残すわけにはいかない、
せめて少しは処分しやすいように整理しておかねば、本ともども成仏できない。
本に住まうように思われる魔物の正体は
それを集めたマイダーリンの「情念」か。何を考えてたんですかね?
などと時代を感じさせる本類を掘り返してはため息をつく
年季の入ったおばはんであった。1か月以上たっても収拾がつかない。
「ある」というのはまことに考えもの。トホホ。おわり。