うむ。

「何が何でも医学部!」と母親が娘に強制した挙句娘に殺された話があったが、

こういう自身が医師でもないのに子供に

「何が何でも国立医学部!」と主張する親はたまに見かける。

そんなになりたければ自分がなればええやん、と

身内の半分が勤務医にもかかわらず、

娘たちが地元の国立大医学部なら入れる程度の偏差値を維持していたにもかかわらず、

積極的にすすめなかったことで今も身内から白い目で見られる私には

一言くらいこの手の人間に文句を言っても良いような気がする。

言ってなんになるというわけではないが。

子供に努力させるためには自分がその数倍は努力しなければならないというのは

佐藤ママを見ているとわかるはずで、

あれ、できますか?私、できません、てのが普通の親の感覚なんで、

この殺された母親はどの程度努力したのか、

父親が社員寮に逃げるようでは努力の跡が見られませんな、

妻として完璧になったうえで子供にも完全を求めましょう、

と、言いたいところだが、この手の人は心の病なので、どうにもならない。

配偶者が早めにどこかの病院に連れていくべきだったのに、

なんで夫は逃げるかな、娘を置いて。そこに腹が立つ。

上の娘の高校時代、その辺の中学出身者は見下してよいと思い込んでいる母ちゃんと

そのまた母ちゃん(通ってる子にとってはばあちゃん)が

成績は底辺を這うお嬢さんを何とか医学部に行かせたがって

結局医学部看護学科に推薦でかろうじて入ってよかったね、だったけど、

なんとクラスの人間以外には

「うちの娘は国立医学部!」と保護者が参加できる同窓会で吹聴して

「あのクラスから医学科に入ったのって〇〇さんと〇〇さんだったよね」と

「うちの娘は国立医学部に入ったんだから、一番偉い!」と

意味なく吹かされまくった知り合いが私に確認してきて

「国立医学部!」は「嘘ではない」のだけど「え、、医学科?」と問い直す人には

「当然でしょ?」と言わんばかりの熱視線を送っていたそうで、

「何でそんなすぐばれる嘘、つくかね」と不審がられていた。

その保護者は良家の方々で「自分が見えている世界」がすべて、

よく知らない相手は馬鹿にしても良いの価値観を持っている。

よく知らない相手であった私の知り合いのお子さんは偏差値で言えば比べ物にならない

旧帝大に一般入試で入学している。たしかに「国立医学部」ではないが。

その看護学科を出たお嬢さんは逃げるように地元を離れてすぐ結婚したらしく

同級生たちとは音信不通、「さもありなん」とわたしたち保護者は納得。

でも妙に大きな顔をして母ちゃん、ばあちゃんがいまだ高校の保護者会に来るらしい。

保護者会などは役員をしている人間がお義理で顔を出すものだが

なぜか皆勤でくるそうで、役員で世話役をしていた知り合いが不思議がっていた。

「国立医学部!」と親が異様に熱くなる例は進学校の理系クラスでは珍しくないし、

実際、医療系に進んだ子供たちの同級生によると医学部や薬学部には

多浪生もよくいるようで、人生ドラマがさまざま。

教育モンスターの子供で立派なモンスターに育った例もあれば、

モンスターの子供なのに人間だった例もあったり。

我が家は幸いなことに二人とも頭の中は父親似だったので助かったっす。

おわり。