ロシアのドラマメモ・その1「シャーロック・ホームズ ロシア外伝」

ミステリーチャンネルで一挙放映された「イケメンドラマミステリー!」の2本、

シャーロック・ホームズ ロシア外伝」と「貴公子探偵ニコライ」、

邦題は誰がつけたのか、イマイチぱっとしないが内容はそこそこ。

ロシアのドラマも面白い、とは以前書き留めて、ただ言葉がほとんどわからないので

聞いているのがつらかったが、1時間構成だと何とか我慢できる。

ロシアではソビエト連邦時代からシャーロック・ホームズが人気だったようで、

1980年代にもかなり原作に忠実に撮られた映像作品があるらしい。

私が以前見てロシア語がきつかったシリーズは2011年から制作され、

これも大作であったがすべては見ていない。面白かった記憶がある。

特にワトソン役がとても軽妙でよかったのだが、今調べると、

アンドレイ・パニンというその俳優は、なんとたった50歳で死没している。

かのドラマシリーズがほぼ最後の作品のようだ。生きていれば還暦間際。合掌。

それはともかく、今回のロシアのシャーロック・ホームズは大変なイケメンが

ホームズ役で一応英国人設定、冒頭では英語で話している。

ただその英語がなんとも不思議な響きで、これがロシア訛りというのか、

舌が重くなっているようなくぐもった響きでゆっくり話す。

英語が母語ではない人間が英語を自然に話そうとするときは、

緊張が発音に出る気がした。

考えてみれば訛りのほとんどはそれがかかわっているのではないか、

他言語を流ちょうに話すのは「なれ」を要する。

ロシアのイケメンの話す英語でそれに初めて気が付くとは、

自分、無駄に生きてるよなあ、なんて関係のない感想を。

話を戻して、このロシアのシャーロック・ホームズはほぼ活劇で

アクションが楽しめる。イケメン・活劇。世界に需要はありそうだ。

またアメリカのドラマもそうだが、ロシアでも予算がふんだんにあるのか、

舞台になる場面が常に美しい。インテリアなども帝政ロシアを再現して豪華だ。

ただ、ロシア警察のえらいさんが常に真っ白ないでたちなのはどうかと思う。

何を戯画化しているのかロシアの事情に疎い私にはさっぱり。

この不思議な存在のえらいさんは最終話まで出てくる。

奇妙な役ではあるが、なかなか印象に残る俳優さんではある。

単に常に真っ白な妙な服装だからかもしれないが。

シャーロック役のマクシム・マトヴェーエフは往年のブラッド・ピット

より洗練させた美貌の持ち主で大陸の美貌は計り知れない、と驚くばかり。

ロシアの美女は果てしなく美しいのだからその遺伝子は男性にも出るよな、

アメリカ人俳優のあけっぴろげさより多少繊細さを備えて魅力的だ。

ロシアでのワトソン役を務める俳優も中年イケメンで

ウラジミール・ミシュコーフというそうだが、日本語では出ない。

英語でもウィキがないが私とほぼ同世代。ソビエト崩壊を見てきた世代のようだ。

ロシアドラマもなかなかいける、ということで、明日「貴公子探偵」に続く。