ル・カレ、逝去。

ル・カレ先生も逝ってしまわれたか、、、エスピオナージは遠くなりにけり。

「寒い国から来たスパイ」は有名だが、

私は「ティンカー・テイラー・ソルジャー・スパイ」が一番好きだ。

スマイリー三部作というものの、なんだかんだであとで短編が付け足されたりして

ル・カレ先生、働き者だったわ、、、(涙)

肺炎でお亡くなりだとのことで、それは今はやりのコロナなのかと思ったり。

しかしたいていの老人は肺炎で亡くなるので、89歳、大往生か。

英国の作家はP.D.ジェイムズとか高齢になっても元気に書き続ける人がいて

ただ残念ながら作品の質はいまいちになったりするものの、

ル・カレ先生は比較的ましな、

最近は短編、中編や、以前の作品の書き足しのような作品を書いていた。

時代を回想する形にしないと老年期は書けない気がするな。

私はP.D.ジェイムズのアダム・ダルグリッシュシリーズが好きだったが

彼女の最終の3~4作品の出来は悪かった。

現代を描いているらしいものの(携帯電話もあるし)

感覚がかなり古いので登場人物と時代の整合性が取れていない。

シムノンのメグレも時代が進んで年齢設定が同じでもなんとなく読めたが

私がその描かれている時代を知らないからだったかもしれない。

その点で言えば、ル・カレ先生は秀逸であった。

まあ、スマイリーはかなり長生きしたようだ、とは思ったが。

今年は初代ジェイムズ・ボンドのショーン・コネリーもなくなった年だった。

それから私の父も。皆大往生で、特に感傷はない。おわり。