「会田誠」展に関するあれこれを読んでいてまた思い出すのが何故か西原理恵子さんのお言葉。
西原さんがエロ雑誌カット絵を書いていた頃、編集者の方にエロ絵の価値とは、要は男が「立つか、立たないか」、
「うちは便所の落書きみたいなのでいいの」「「アート」な感じに持っていかれると困る」なことを言ってたとか。
この言葉はとても勉強になったと西原さんは書いていた。「ニーズはどこにある?」を見誤ってはいけないということだな。
そして私は「エロ」の逃げ場は「アート」なのかも、と思った、ま、なんでもあり、ってことで。
最近、日本のワイドショーでは「消えた資産家」事件が花盛りで割と早くにご遺体が見つかったな、とか思っていたら、ネットでは
何やら「黒いお金」が絡む事件とか。
微妙に「バブリー」な匂いのするご夫婦だな、と思っていたら、そんな話もあるのかー!的なことはさておき、
週末、読み終えたル・カレの「われらが背きし者」もロシアンマフィアのマネーロンダリングを扱った話で、タイムリー。(なんのこっちゃ)
本の帯に池澤夏樹が「今回の結末にはボーゼン!見事なエンディングである」と書いていたのでワクワクして読んで
「なんじゃこりゃー!!!!」
なんじゃー!このブチギレ感はァー!って、私は「ティンカー」的な結末を期待していたのに、トホホほほ、、、(エンドレス)
まあ、上手に言い換えればル・カレ先生の最も一般的有名作品「寒い国から帰ってきたスパイ」的な作品、とすればいいか、
エンディングがそういうまとめ方(っていうかな?)
ただ、私の「寒い国〜」の評価は低いので今回の作品も果たして「2600円」の価値があったかどうか、
いつの間にル・カレは岩波から出されることになったのか、2600円とは、岩波、「ボリ」過ぎ、
ダーリンが買ってきてくれたので知らなかったが本当、高すぎるわ、私だったら買わなかったな、図書館で借りて読むわ。
まあ、池澤夏樹の帯の言葉にル・カレは「ディケンズ以来の正統イギリス小説」とあったので、
私以外にもル・カレがディケンズの系譜を受け継ぐ小説家であるの感触を持つ人もいるんだな、と安心した。
そもそも、今はディケンズを読む人がいないものね、、、(涙)
「おもろうて、やがて哀しきエスピオナージ」ということなのでした。おしまい。