BBCの騒動で「シャーロック3」の収録に支障が出ないか心配する私、、「2」ではロンドン暴動の頃に収録したとか。大変ねえ。
「シャーロック」熱はやや冷めかけて、今は「ル・カレ」の著作あさり。「ティンカー」ではまった。
ネットではスマイリーシリーズをすべて読んだ人もいたので、私は登場最終作「影の巡礼者」を読んでいる。
これがまあ、読みやすくて、いやー、ル・カレも頭脳労働に飽きてきましたな、読むのが大変なものは書くのはもっと大変だものね。
これは「ネッド」と呼ばれたスパイの一代記で、一人称で書かれていてもごまかせない、イヤな奴っぷりが味だわぁ。
どうせ一代記を書くのならファンサービスとしてピーター・ギラムで良かったのに、と思うが、
ピーターくんでは多分一人称で端正な文章は綴れない、そういうキャラクターなんだよね。
「ネッド」の話を読んでいて気がついたのはおそらくピーターくんは大学を出ていない、
故に大昇進とは無関係なところに位置していると思われ、英国も階層以上に学歴社会かもしれない。
しかも、あれだけの国際都市であるというのに、やはり政府機関は生粋の「英国人」を優遇するよう、
母親がドイツ人とかオランダ人だと「不利」と、この作品の中で匂わされていていやはや、意外に「鎖国」ですなあ、英国。
オクスブリッジで生粋の英国人が有利とは、やはりどうあがいても「階層社会」か、ふうん。
てなことを考えつつ読むル・カレ。英国人作家はロマンチックな著作が多いなあ、といまさら気がつく。
ル・カレのコテコテの恋愛小説が読みたいわぁ。