久々の読書録。

 現在、文春文庫版「赤毛のアン」を読んでいる。

これは松本侑子氏の注釈の長いもので

思い入れがあまりにも強すぎて、時々「ほんまか?」とつっこみを入れたくなる。

しかし、大いなるファンの熱意がわかって面白い。

村岡花子版は「アンの青春」からしか読んでいず、

赤毛のアン」はたぶん岩波で読んだ気がしている。翻訳も違う人だった。

故に村岡花子に思い入れはない。

自分がマリラ、マシュー年代になって読み返すと、私はほぼリンド夫人になって

いきなり「10歳くらいの男の子を引き取る!」グリーンゲイブルズ独身兄妹の

無謀さにあきれてしまったので、年はとるもんだ、

誰に共感するか、全く変わるもんだと感心している。

読み終わったら、また記録。(たぶん)

下の娘が「面白かったよ」と勧めてくれたので

宇仁田ゆみ「クレッシェンドで進め」を読んだ。

地方進学校の理系クラスの話で娘が共感を覚えるのは当然、

現国が苦手で「AさんもBさんもCさんも、みんな正しいことを言ってる!」と

「答えがわからない!」となるのは理系人間「あるある」らしく、

娘曰く「最後まで現国の点数は読めなかった、、」と、

「数3cが苦手」なのも理系あるあるらしい。

しかし下の子は受験科目として必須だったので何とかやった。

数学の点数が最後の最後までほぼ満点だった上の娘は法学部進学のため文転したが

カリキュラムの都合で数3cを履修してこれも常に満点に近く、

何故文転したがるのか不思議がられた。しかし娘は確かに理系ではない。

旧帝大工学部院卒の輝かしい経歴をもつ下の娘は数3cは今も苦手だとか。

「工業数学にはあまり必要ない」とのこと。

漫画の最後が現在、コロナで逼塞させられている大学生になっているのがイマドキ。

彼らのけなげさに泣ける。さわやかな青春モノなので、星は5つ。

前作の「ハッピーマニア」は知らないものの、話題になっていたので

「後ハッピーマニア」を読んで中年カップルの現実を描いてなかなか面白かった。

 主人公に思い入れがないので、何をやってるんだ、このおばはんは、

としか思わないんだが、結婚して小梨で40代半ば、のカップルは、

現実世界でもこれくらいの年齢で別居したり右往左往するので

作者の周囲にもこの手の人がいるのかな、と思ったり。

 子供がいる夫婦よりは子供のいないカップルのほうが高確率で

40半ばでいったん別居するのは何かお約束でもあるのか。

お互いの存在に飽きる、か、

結局はそれぞれがもう「中年」なので相手も見つからず元鞘になる場合が多い。

が、たまに海外で相手を見つける中年男はいるな、

それまで子供はいなくて良い、だったのが、50前後で急に若い女の子と

子供を作ったのなんので離婚したりして、驚かされたことがある。

今の私の下世代の話になるのでそうなってその後のカップルをふと思い浮かべて

いろんな人生があるものだと感心する。

恋愛体質の人は一生そのままなのかも。

私はそういう人生にあこがれることはないが、

この作品は恋愛好きの人には良いのかも。お勧め度は星3つくらいかな。

なんだかんだでコロナで忙しい。秋になればもっと本を読もう。終わり。