日常。

マイナンバーカードの申請でもすっかなー、庶民はすぐ細かな金につられる。

下の娘が配属先が決まって我が家の籍から抜けて保険から年金から(4月からだが)、

すべて、自分支払いになっておばはん、ちょっとさびしい。

上の子と違って学生生活が2年長かったから、

なんとなくいつまでも「ずーっと一緒」みたいに思っていた。

この寂しさを振り切るためにマイナンバーカードの申請書でももらってくるわ。

運転免許証をいつか手放したら身分を証明するものがなくなるしね。

職歴もほとんどないし。

昨日、下の娘が学部生だった時に言われたことをふと思い出した。

父親と死別し、看護師をしている母親と二人で生きてきた友達がいて

時々その母親が仕事で忙しい合間を縫って友達の下宿に訪ねてくる。

その母親が帰る時、楽しみにしているのは「300均」ショップで

好きなものをお土産として3つだけ買って帰ることで、

そのつましさに感心して、同じように下宿に様子を見に来るが

ついでに悪びれもせず散財するアテクシをお嬢は

「うちのママとは全然違うなあ、と思った」と、

娘に私を責める気はなく、たぶん世界の不条理をふと口にしたんだろうが、

やんわりとたしなめられた私は覚えている。

 お友達の出身地は遠方だったので交通費も馬鹿にならない、

お友達は奨学金を借りているけれど、

母親は出来るだけ娘が奨学金を借りずに済むようお金を貯めていたよう。

でもせっかく来たから田舎にはなかなかない「300均」ショップで

千円分の楽しみを見つけて帰る。そういう豊かさが私には欠けている。

それを指摘されたことを私はずっと覚えている。

二人の娘たちが「働いていないのに、散財だけは人の数倍」の私を

反面教師にして堅実に育ってくれたのをありがたく思っている。

娘はいつでも母親を超えていく。私の人生はほぼ終わったんだな、と思う。

おわり。