日常雑記。

麻薬官僚の残業量が、話題になっている。

そこだけにしぼれば悲惨な話ではあるが、それでも彼が何故やめなかったかと言えば、

彼が若くして他人がいくらでも頭を下げてくれる世界に入ったことに

執着していただろうと私は考える。

「キャリア」になった瞬間から、名の知られた企業の自分の父親世代の人間が

当然のように頭を下げてくるようになる。

その「権力」と引き換えにする過酷さは薬に手を出したことを正当化しないだろうに、

ネットが同情的なのは、どうなのかな?

やめる選択肢は確実にあるんで、実際どんどんやめてるんで

やめずに「がんばった!」で、明らかな触法行為をかばいだてするのは

もっと適切な判断で仕事をこなしている多くのほかの官僚たちに失礼だと私は思う。

いまだ逮捕されていない池袋の暴走死亡事故の老人は、

おそらく裁判中の元官僚以上に過酷な状況を何年も生き抜いて

だから、二人も犠牲になった事故を起こしても許されるものか、

事件の大きい、小さいはあるにしても、どちらも等しく裁かれるべき犯罪だろう。

 しかしこの元官僚のことで気になったのが、適切な医師にかかっていたのか、

心の病のせいもあるだろうが、

明らかに薬に依存するようになる処方をされたんじゃないか。

麻薬にまでたどり着くようになった原因のひとつには

医者の処方ミスがあるように思う。

昔、娘が都内で発熱したときかかった医者が

プレドニン」と言う、私が自己免疫疾患で飲んだ薬を処方したことに

驚愕したことがある。

明らかに風邪で数日休めばよい状態なのに、何故?と、

不審に思ったので身内の医師に相談し私の身内は絶対にその薬は飲まないように、

それからもうその医者には行くな、と言われた。

(ちなみにそのクリニックはしばらくして廃業していた)

それから彼の家族は、官僚ではなかったのか、

官僚になった娘の大学の同期たちは見事なまでに官僚一族、

祖父の代から官僚、父親と同じ部署、のような人間も少なくない。

これは官僚の世界だけではなく、企業でもそうで、

ある程度以上の職場で続けられる人間は親兄弟も同じ職業が圧倒的に多い。

そんな恵まれた環境ではない人間がたった一人で狭き門をくぐりぬけると

莫大な量の仕事が処理できるスーパーマンにみなされる。

それで膨大な残業量となるわけで、

こうした「外」から来た人間への期待値をそろそろどうにかして欲しいと思う。

金の卵を産むガチョウを殺すようなことはどこででも行われている。

でもやはり、それで麻薬に走る人間はまれだと言うことは

常識として知るべきだろう。ネットはとにかく煽り煽られすぎる。