朝ドラ雑感。

なつぞら」の設定が甘過ぎとのご批判をお見かけして、

あまりに美しすぎるカップルのお顔に騙されてつっこみを忘れていたわ。

前のドラマのときもそうだったが、

もう時代背景は「ファンタジー」でしかないよね、

私は昭和42年生まれで母親はフルタイム泊まりあり勤務だったので

完全ミルク育ちなんだけれども、それをとやかく言う人は多かったよう。

昭和30年代に森○砒素ミルク事件があったので、

粉ミルクのイメージはまだ悪かったのだよね。

それも全く出ないし、そもそもあんなにあっさりお役所が態度をかえるか?

ってのが不思議。急に親切になって保育園を紹介するしね。

ま、全部落ちてるけど。

私は広瀬すずちゃんと中山大志君の綺麗な顔を眺めるだけのドラマと

思っているんで腹は立たないが、

世の働くお母様方の神経を逆なでするのは必至。

命名の日に夫の両親、来てないし。職場に内祝いをしてないし。

細かな点で「はて?」と言うところはあるんだけれども、

たぶん私たちのような子供がほぼ独立して半分引退している夫婦には

ファンタジーが心地よいのよ、、特にマイダーリンには。

可愛い娘たちをよそに出してめったにあえないもんだから、

最近、マイダーリンが好んで見る映画やドラマは女性が活躍し、

報われる物語ばかり。

マイダーリンは、今、おしんとか、耐え忍ぶ系の若い女の子のドラマは

見られないのよね、娘が心配のあまり、悲鳴を上げる。

ご都合主義が心地よいとは年を取った証拠、

そして現実とファンタジーの境もあいまいになる。

そういう人向けなんじゃないかな、あのドラマは。

そんな私たち夫婦のお勧めドラマは同じくNHKの「これは経費で落ちません!」

かつて朝ドラヒロインだった多部未華子ちゃんが可愛い。

これもやや会社のあり方として甘い点が多いだろうが、

やはり主人公の可愛さで見せてしまう。

ドラマフリークの下のお嬢は「凪のお暇」がお勧めだそうです。

このドラマに出演中の唐田えりかさんにうちの娘はよく似ているのだけれど、

娘には「絶対そんなこと、よそでは言わないで」と言われるので

ネットでこっそり。本当に似てるんだけどね。

ところで私がいくらファンタジーと言い聞かせても見られないのが、

「体当たりの演技!」だのとある種の絶賛を浴びる、

綺麗な俳優さん女優さんが「底辺を演じてみましたー!」映画。

演じる俳優さんたちが悪いのではないのはわかっているけれど

この種の「底辺に理解を示す、俺、あたし、すごい!」の

製作者のナルシシズム垂れ流しの映画を何が悲しくて

貧しさがレジャーにならない私が見なきゃいけないんじゃ、

貧しさをファンタジー化して見られるって豊かに育った証拠だよな。

私は育ちが悪いから貧しさのリアルを知りすぎて、

その種の夢が見られないのが、ふと悲しい。おわり。