ねほぱほ・感想。

マイダーリンがこよなく愛するNHK教育番組「ねほりんぱほりん」、前回の「ネトゲ廃人」は面白かった。
実は今シーズン、冒頭に「少年院にはいっていた人」が私には不快で、
少年院に入るとは地域を深く傷つけるような大きな事件を起こした人間というのを知っているから、出演者に同情できなかった。
何をしたのやら、と思うと話を聞く気になれなくて、
この番組はパーソナリティの性格上「いい話」にもって行くんだけれど、私はそれもうんざりした。
子供の事件には犠牲になった子供が必ずいるので、「加害者もかわいそう」は私にはあまり響かない。
その次の「サークルクラッシャー」も「パパ活女子」も、番組がネットを意識しすぎで、共感はない。
パパ活女子」などは、飲み屋のお姉ちゃんたちの「同伴」をかっさらってる、ってことじゃないかな、
私は中途半端に「パパ活」なるものをやる自称・大学生よりはキャバクラで体を張ってナンバー1を目指す女の子の方がずっといい。
将来店を持つまでがんばれ!と応援したくなるくらいだ。
キャバクラ(でいいのか?)の同伴は「お店の女の子を連れ歩く」優越感が男性側にはあるし、
「いつか、、」の妄想も食事代とその後に続く店でのサービスも込みで「あり」だと思う。
それが店の女の子の「仕事」だしね。
パパ活」とはキャバクラのフリーランサーなんだろうが、そこには金と欲望があからさまに存在するだけで醜い。
夜の社会も基本的にはそうだが、まだそれを隠そうとする程度には洗練されているだろう。
ここで急に前回の「ネトゲ廃人」にはなしを戻すが、「廃人」はいわば「廃人のプロ」であることを見せつけて、
そこが私にはつぼだった。
「20時間越えるまで廃人を気取るんじゃねー!お前らはど素人だ!!」のこのすがすがしいまでにクズい矜持に感動した。
ゲーマーの頂点に立つプロフェッショナル!になって初めて「廃人」と名乗れるとは、なんとすごい。
生活全てをゲームに捧げていて、その道の求道者とは、どの道であれ、尊敬に値する。
そうか、私(と言うか、たぶん私たち夫婦)が心を動かされるのは
「プロフェッショナル」の追随を許さぬほどの孤高の精神なのだな。
なら、別番組を見ろ、ってことなんだろうが、正当な道を歩む人ばかりが「プロ」ではなく、
この手の「なんだ、そりゃ」な道においてすら、全てを捨てて打ち込む人が存在する、そこに私は感動する。
ネトゲ廃人」は「廃人」でなくもう「聖人」のレベルだ。
ネトゲ聖人」の称号を与えていいんじゃないか、20時間を超えてプレイする人には。
たぶん「パパ活女子」に何の共感も覚えないのはド素人の小遣い稼ぎを恥じてもいない点なんだろう。
私は「学生ですらありません。どんなパパでもセックスなしで必ず満足させます、私はパパ活のプロです」の人が出たなら、
もうちょっと面白くみられたかもしれない。
番組はできれば一般には認知されていない「その筋のプロ」を拾い上げる方が面白いんじゃないか、
たとえ、人にほめられる筋のものではないにしろ、犯罪でなければそれでいい。
ネトゲ廃人」ではいまやなかなかいない本物のプロの話が聞けてよかった。感動した。(昔の小泉純一郎風で)
ねほぱほでその取り上げられた人が少々「あれ」でも何とかみられるのは
人形を造り操る多くの「プロ」の仕事が随所に見られるからという気がする。
プロの仕事は多くのアラさえ払拭する。プロはすごい。終わり。