この世で一番悲しいこと。

小林麻央さんのお母様がお気の毒でならない。
子供に先立たれることほど、親にとって悲しいことはない。
ましてや、これほどまでに愛らしいお嬢様を最期まで看取られる悲痛は、私などには想像だに出来ない。
おそらく、ほかの人に見せることのなかった麻央さんの悲しみを余すことなく見てきたのはお母様で、
どれほどの悲しみをお抱えになっていることか、本当に悲しい。
私は彼女のブログを読んだことはなかったけれど、
テレビでブログの最後のメッセージはお母様が絞ってくれるオレンジジュースを楽しみにしているとある、と聞いて涙した。
小さな子供のようになってお母様に甘えていたのかもしれない、それはお母様に対して最高の親孝行かもしれない、
母親にとって大人になった娘がまた再び子供になって甘えてくれるのはほんの少しだけ、うれしい。
この世界に生み出したかけがえのない命がこの世界から飛び立つところまで見た母親の悲しみを思うと、言葉がない。
私はキャスター時代の麻央さんが好きで、あっという間に海老蔵氏と結婚したときは「逃げられなかったのか?」と思った。
海老蔵氏はあまり評判のいい人ではなかったので。
しかしまだ麻央さんがご病気になられる数年前、海老蔵氏と仕事でかかわった方から
海老蔵は育ちが良すぎて人を疑うことがないので、色々誤解されるだろうけれど、驚くほど素直ないい人だと聞いて、見方が変わった。
「あれだけおおらかだと人に付け込まれてしまうことも多いだろうけれど、
奥さんが大好きで、奥さんは海老蔵君よりしっかりした人のようだから、これからは大丈夫なんじゃないか」と、
海老蔵がしょっちゅう、ブログを更新するのは
「こうしないと奥さんが心配するので。ぼくがどこかで悪いことをしていると疑われてしまう」、
「奥さんは怒ると怖い」とうれしそうに言ってたと、なんとも可愛いエピソードだと、好感を持った。
現在、海老蔵氏はやはり頻繁にブログを更新されているようで、
それは今も奥さんである麻央さんに向かって語りかけているんじゃないか、それは許してあげるべきじゃないか、と思う。
なくなられてまだ1週間もたたない、様々な迷走もあるだろう、そこは見逃してあげたいものだ。
海老蔵氏も、そのお子さんも、これから幸せにまだ何度もめぐり合う。
でも、子供を失った母親にはやはりどんな喜びに出会っても、何かが欠ける。
麻央さんのお母様のせめてご健康をひっそりと祈る。