読書メモ・「林原家」、「破綻」

林原靖氏の「破綻」を読み終えて、印象に残ったことなど。
「兄弟4人の中で出来の悪いのが二人残った」なんていう林原兄弟母、最強、と一瞬思ってしまった、、
とは言うものの、それを言いたくなる気持ちは若干、分かったりして。
林原兄氏は「霊」が見える人だし。弟氏はそれをサラっと受け入れてるし。
先に兄であり社長である林原健氏の本を読んで、兄氏が淡々と書いてる分には好印象だったものの、
「私は子供時代から霊が見える」「霊を感知するための装置を作った」みたいな記述で「終わった、、」と、
父の急死で大学生の頃から頑張ってきたというのに「社長解任」は気の毒になあ、なんて考えながら読んでいたが
「やっぱ、会社から離れて良かったわ」と一瞬にして思った、やはりまずいでしょ、「霊」が見えるのは。
とは言うものの、こういう経営者って結構いるというのは、私も知ってる(涙)
それでも案外会社って回っていくのよ、極端におかしなことをしでかさなければ。
お母ちゃんの「出来の悪いのが云々」に戻せば、子供時代から「霊が見える!」という息子は母親にストレスフル、
旦那であるその父ちゃんも叩き上げで強烈な人物だったようだし、苛烈な人生だったに違いない。
その上、初めての子供は幼いうちに亡くしてしまうし、旦那は働き盛りに急死するし、
その後、可愛げのあったらしいもうひとりの息子を亡くしてしまうし、4人生んだのに二人しか残らない、林原兄弟の母、不幸てんこ盛り。
どの時期かはわからないが、暴言を吐いた母親を責められんよなあ、、、
と、息子たちも思っていることだろう、、、と、あまり経営破綻には関わりのないことばかり記憶に残す私。
「破綻」では住信銀行と西村あさひ法律事務所への恨み言があったものの、アマゾンレビューで
「銀行としては当然のこと」「93パーセントの弁済率!といっても100億円ほどは返せていない」
「100パーセント返せたわけではない」はやはり大きなことだよね、、世の中に「金が返せない」ほど恐ろしいことはないのよ。
世界に聞こえた地方企業だったというのに、経営者にはまだそれに足る意識も知識もなかったようだ。
銀行からのツッコミが入った時点でも、個人的に弁護士を雇っていなかったのには驚かされた。
会社お抱えの弁護士はいなかったのかな?「知り合いの弁護士さんの勧めで」遅まきながら個人的についてもらったようだが、
会計事務所とも契約していなかったような会社だし、やはり「脇が甘い」と叱られても、仕方がないのかも。
なるようになって、経営から外されたんじゃないか、経済がさっぱりわかっていないオバハンでも「やむなきかな」と思わせる内容であった、、
「後継者を育てる」とは大変なんだなあ、、、