国会議員の罵倒話。

日本で最も有名なご家族に訪れた不幸のおかげですっかり影が薄くなっている豊田真由子議員の暴言テープだが、
その内容は「号泣県議」に匹敵し、これが「櫻蔭、東大、官僚、国会議員」のエリートコースを歩んできた人間の罵声かと思うと、
東大ではもっとエレガントな暴言のはき方を学ばせてはどうか、と考える。
聞くに堪えない暴言、罵声が、まるで異常に意地の悪い小学生そっくりで、
中学に通ったかも怪しい、何をしているかもよくわからない自営業者のおばはんが、
こういう罵倒を聞こえよがしにやってるのを聞いたことがあるものの、
はたしてその罵倒相手が自分の意のままに動かせるようになったかどうかははなはだ疑問だったりする。
要は周囲に対しての「威嚇」「見せしめ」なんだろう、「少しでもミスしたらお前らもこんな風に恥をかかせてやる!」のような。
豊田議員は自身が恥をかくことを最も恐れているのではないか、激怒の元ネタも「宛名違い」だったりするしな。
彼女は罵倒を浴びせる相手からやり返された経験がなかったのか、あきれるのを通り越してむしろ哀れみすら覚える件である。
しかもそのご友人が間髪をいれずにフェイスブックで発表した内容が、なんとも異常さを上塗りをして、
これがいっそ豊田議員への「刺客」であれば、まだ「マシ」なんじゃないか、
私はあれを書かれた同級生は心底、豊田議員のためを思って書かれていると感じている。
40過ぎていまだに、中高時代の狭い枠から抜けられていない、と言うよりは、その狭い「檻」のような場所にぬくぬくといる。
それを無意識に誇っているような、不可思議な空間が存在するものだと私には感慨深かった。
「名門の中」にいる、とはこうも他者からの視線を意識せずに生きていられるものか、
徹底して「私とあなたと私たちが認めた人たちだけの世界」に閉じこもっている。
似たような狭い女の世界で20年以上生きている私にはあからさまに「女の不幸」を見せられた気分だ。
罵倒の幼さが、檻の中で守られていた人間のなれの果ての所業に見えて、哀れで、情けない。
私の周囲には、夜中の3時ごろに思い出して首をつりたくなるような、
本人にだけわかる恐ろしいエレガントな罵倒をされる方が山のようにいらっしゃるので、
こういうのも「才能」かとあらためて感心した。
私はその技術をついぞ磨くことが出来なかったので、才能がなかったんだろう。
と言って「私を叩いている!」と叫んで相手を文字通り叩く気力も体力も立場もないので、不幸なんだか、幸運なんだか、
とりあえず、国会議員は、頭の回る人間をそれとなく動かす毒の効いた罵倒を学ぶ講座を受けたほうがいいと思った。
人は叩いたらせいぜい萎縮する程度で、命令を完璧にこなす機械になるわけではないのでな。
かつて私もはてなで多少叩かれた時期もあったがそれで叩かれた部分が矯正されることはなかったので、罵倒ってあんまり役に立たんね。
ま、いいたいことを叫んですっきりする、の効能はあるが、後始末を考えるとそのすっきりは割に合ってるのかどうか。
さて、明日から出かけるのでネット日記はお休み。