ほんのかんそう。「アメコミ映画40年戦記」

副題は「いかにしてアメリカのヒーローは日本を制覇したか」
現在日本で発行される「アメコミ」はほぼすべて買うような日本有数のアメコミファンであるダーリンを持つものの
「アメコミ」には何の興味もなく、その映画もダーリンに付き合ってしぶしぶ見ている私だが、この本は意外に面白かった。
この本を買ったダーリンは「知ってることばっかりだった」と自慢するので、おそらくは私のような初心者向け。
ここ20年ほどのアメコミ原作の映画ブームの成り立ちをきちんと教えてくれる。
20年ほど前、私がはじめてみた「アメコミ」原作の映画とはどうやら「ディック・トレイシー」らしいのをこの本で気がついた。
ヒロイン役を当時のトップシンガー「マドンナ」が演じてその演技を酷評したものもあったようだが、私は気にならなかった。
元々原作が「アメコミ」であることも知らず、確か映画館で「同時上映」などという文化がまだ残っていた時期に
何かの「おまけ」で見た記憶があって、「おまけ」映画である「トレイシー」がまだ頭に残っているということは面白かったんだろう。
ただ、何らかの「パロディー」であろう部分はさっぱりわからなかった。
映像が斬新であるように、さほど映画に詳しくない私は感じたものだ、今見たら、どう思うんだろう?
それはともかく、なぜにまた「アベンジャーズ」なんてものが次から次へと作られるか、制作秘話事情も触れて、
なるほど、と感心させられる。やはり世の中、当たり前だが、「お金」で成り立っておりますなあ、、、
私が不思議だったのが、なぜ、繰り返し「バットマン」がリメイクされ続けるのか、で、
これもこの本でさらりとその事情に触れている。
まずまず、その「リメイク」(というべきか?)の出来は悪くないので、やっても悪くはないのかもしれない。
日本でも「ゴジラ」が何度も繰り返し製作されるようなものか。(これは「キングコング」と同じか?)
バットマン」と同じく「スパイダーマン」も「新生!」と、今度またキャストを変えて製作されるようで、
私は「トビー・マクガイア」版が一番好きではあるものの、
先日見た「アベンジャーズ」が喧嘩別れするものでちらりとでていた男の子が演じるらしく、はまり役かもしれない。
どうも、ちょっと前に製作された「スパイダーマン」は格好良すぎた。あれは「リア充」俳優がやるものではないな。
「アメコミ映画40年戦記」にはなしを戻すと、いつの間にやら全国ロードショーされるアメコミヒーローものの映画が
どのような経緯で今に至ったかを書いてあるので、知識として読んでおくのは「あり」のように思う。
和製「バットマン」のくだりなど私は面白かった。
しかし、マイダーリンにそのことを語らせると日が暮れ、夜が空けるので本で読むに限る。
「アメコミ」に知識のない人間には楽しめる良い本でした。おすすめざんす。