映画の話。

なんと!「キネ旬」の評価と私の評価が一致する日が来ようとは!!
私も昨年の映画のベスト1が「この世界の片隅に」なんだな、昨年、最後に見て一番感動した。
最後に見たからか、それとも「アマちゃん」の能年怜奈ちゃんこと「のん」ちゃんの声だったからか、と自分でもつっこんでみたが
それだけではやはり、ない。
「アナ雪」に乗り損ねて、2年ぐらいたってみたあげく「れりご〜」なんてやり始めるのだから、とりあえず流行り物は押さえておくか、
で、「この世界の片隅に」を見る前に「君の名は」も見に行った。
評価は、「おっさん、おばはんの見る映画ではないわな」で、とてもきれいなよい「青春映画」だと思う。
久々に「青少年オンリー」の映画ではなかったかな?
ここ20年ほど「大人でも見るに耐えるアニメ映画」の主題が常にあって、子供向けのようで大人向けのような、
その点から見れば「君の名は」は純粋に「若者向け」映画だった。
私は新海氏のアニメは幸か不幸か初期からみている。
ほしのこえ」なんて、なんじゃ、この「うわごと」映画はぁー!と、マイダーリンが見ているうしろであきれておりましたことよ、
またその後「秒速5センチメートル」など、やはり、なぜこの人は男と女のモノローグが重なり合う映画が好きなんだろう、と、
マイダーリンの後頭部を眺めながら思ったことよ、「史上最大のうわごと映画」なんて考えていたわ。
故に実は「君の名は」はしぶしぶ見たんだが、その男女の「うわごと」具合が程よくミックスされて、見るに耐える、と言うか、
ま、我慢できんでもないな、元々映像は美しかったので、よく出来た映画だと思う。
ただ、いい年の大人が騒ぐレベルではない、少なくとも結婚した成人までが浮かれて見る映画ではないんじゃないか、
「子供のための映画」に復活の兆しがある、に対しては大きな評価が出来るものではあると思った。
本来「アニメ映画」って、親につき合わされてみるものではなく、子供が主人公であったはずなんだよな、
それを強欲な大人が、付き合う自分むけに映画を作れ、な「大きな子供」のような事を言い出したから、
「大人も子供も」なんて中途半端なものが多くできるようになった。
その点で言えば「風立ちぬ」はおもむろに「老人」向けだったので、評価に値する。
「観る人をしぼる!」はあっていい選択肢だと思う。
「君の名は」が完全に青少年向けの映画」とすれば「シン・ゴジラ」は完全に「大きなお友達」向けの映画だったりして、
シン・ゴジラ」もいい映画だったが、「かつて子供だった人向けの映画で子供が見ても、まぁまぁ、オッケー」な、
故に「キネ旬」の2位なんだよなー、「大人向け」が強い。
私が「この世界の片隅に」を昨年のベスト1と思うのは、私世代向けの映画だったからじゃないか、
私の子供世代がみたとき、どう思うのか、一応、原作も読んだ二人の娘に見るように勧めたが観る機会があるかどうか。
ま、「君の名は」は完全青少年向け王道アニメ映画に対して「シン・ゴジラ」は大きなお友達映画、
この世界の片隅に」は戦争を経験した子供たちのその子供たちに向けた映画、と思った。
この世界の片隅に」の感想はまた後日。