就活雑談。

先日知り合いのお嬢様方が就活に苦戦していると聞かされ、「エントリーシートは盛りに盛ったほうが良いらしいですよ」と言うと、
ため息と共に「出来もしないことを「出来る!出来る!」と言いたがる人間って、もう嫌になるほどいるじゃないですか」のお言葉をいただき、感動。
「盛ろうと思えば盛れるけれど、それはしない」の静かな決意をお母様が持っているのだよな。
当然、お嬢様方もプライドにかけてしない。そういう人とお知り合いでよかったな、なんて考える私は甘いか。
なんだかんだでその年子のお嬢様方は上のお嬢様は院進か、就職かを迷っていたので、いよいよ院進、
下のお嬢様はどこで本格的に就活するべきか「迷い中」だったので、まだこれから。
要は「インターンシップ」に参加できなかったってことだけなので。「インターンシップ」も激戦らしい。
上の娘も一応「有料インターンシップ」を申し込んだものの、あとでそこは「出来レース」的な存在だったと知ってがっかり。
そして現在の職場でも「なんちゃってインターン」を夏に「お預かり」したものの、「何にもしないし、何にも出来ないよ?」と娘は辛らつに言う。
「もし企業が問い合わせてきたら、「とりあえず、ここで息はしてました」と言ってしまいそう」と、
社会の仕組みはことほどさようにおかしく出来ている、を確認中。
企業は問い合わせてこないと思うわ、「うそ」はそれを指摘する人がでてくるまで「うそ」とは認識されないのは世の常。
新しい形の「身元保証」である「なんちゃってインターンシップ」の効力はいつまで続くのか、私もため息が出る。
知り合いのお嬢様方は、私もその子供時代から知っているが真面目できちんとして、地方出身の人間らしく謙虚すぎるところがある。
自分を「売り込む」ことがなかなか出来ない、それがスタート時点では本当に「損」としか言いようがない。
ただ、自分を売り込む人間がほかのものも売り込むことが出来るかと言えば「売り込めるのは自分だけ」だったりするので、
結局、年数を経てどうなるか、多くをとる企業は山ほどいい加減な人間も採って、結局3年ぐらいで弾いて行く。
弾かれた人間がどこに行くのかは、私にはわからない。それなりになんとかやって行くのだろう。
この夏、後で知ったことには数十倍の競争率だったインターンシップに参加できた下の娘は
エントリーシートを就活指導に熱心な他大学の学生のアドバイスに従って、「いつもより3倍増しに盛ってみました!」と言ったので
後で見せてもらうと、「どこを「盛った」の?」と聞きたくなるほど、端然と自分の経歴を書いているだけだった。
これで「3倍増しに盛った!」なら、元はどんなだったのか、考えるのも、寒い。
「お友達には「私が盛れといった三分の一も盛れてない」って言われた」「あんたなんか、いくらでも盛ろうと思えば盛れるじゃない」と
子供のころからの知り合いなので、色々娘の経歴を知っていて「これもあった、あれもあった」と教えてくれたそう。
本人は「あー、そうだっけ、そういうこともあったな」などと、「過ぎたことは忘れる」のにもほどがある。(涙)
下の娘はインターン最終日、面談で激賞してもらったので、思わず「ここで働かせてください!と言いそうになった」
「でも大学院行くし、ぐっとこらえた」「友達に言うと、「インターン生には全員に言うんじゃない?」って言われた。私もそう思う」
この先どうなるのかねえ、、(遠い目)
いまどきの「就活」の複雑怪奇さにはため息しか出ない。とりあえず、上の娘は機嫌よく働けているのでよかった。