日常。

上の娘に大学の同期だがほとんど交流のなかった知り合いから唐突に連絡があって、今の仕事の内容を根掘り葉掘り聞かれたとか。
「しかも私の就職先を間違えているの。「違うよ」と言っても「えーみんなそういってるよー」なんて言うの」
彼女は言いたいことだけ言って聞きたいことだけ聞くとお礼も言わずにガチャ切りで
さすがに鈍感な娘もこの知り合いとは連絡を断ったほうがよいと判断して着信拒否にしたんだが、
親しくもないのにいきなり連絡してきたうえ、就職先を間違えていたのを謝りもせず
「みんな言ってるよー」なんて目くらましをかけ相手を戸惑わせる、その「女子力」に私は脱帽。「女子力」と言うより心理作戦か。
「みんな言ってるよー」は大体それを言う人以外誰も言っていないし、相手の不安をあおるのだけが目的だったりする。
おばはんの私なら、「みんなって誰だ!」と徹底的に糾弾するんだが、若く純朴な娘にはその力はまだない。
「えー誰だったかなー、忘れちゃったー、みんなだよ、みんな」とシャーシャーと言うだろうしね。
娘の着信拒否はほぼ正解。
連絡を切ったことで「あの子って、○○に就職したってうそついてたみたい、確かめたら着信拒否にされちゃった」
なんて言い出しかねないけどな。
こういう「みんなが言ってる」だの、教えたことに礼も言わないなど、わかりやすい「無礼」をはたらく人間は
常に狙った人間を貶めようと立ち回ってくれるものの、耳打ちをされた人間が必ずしもその言葉を信じるわけではないから、
巧妙ないじりをする人間の限界がそこにある。
母ちゃんも「画策」の地雷を散々踏んできたわぁ、意外に無傷でいるわぁ、ま、価値観が違うか。
娘のあずかり知らぬところで、その子の気に触るような「何か」があったんじゃないかと思って最近、変わったことはないか聞くと、
学生時代の知り合いがよく飲みに誘ってくるらしく「お酒は苦手だし平日の夜は出かけたくない」と断っていたら
お休みにほかの友達も誘ってみんなで「ドライブ・ごはん」になったとか。
相手は娘がご近所を散歩している時にばったり会ってからよく誘ってくるようになったらしい。
娘は出不精で「友達も一緒」でしぶしぶ出かけるだけなので、そんなことでけんかを売られてもな。
うちの娘には昔からこういうことがよくある。困ったもんだ。