雑談。

娘の大学卒業式写真を整理して、そういえば、最近の子は写真をいったん「上」にあげてそこから好きなのをとる、なんてことをするな。
式のあとで男の子二人組みの記念写真を撮ったとき、もうひとりのアイフォンでも撮ってあげようとして不審な顔をされたとき気がついた。
ひとりが取っておけば、あとから「データ」を共有して落とせる、なんてことをそのとき初めて知った。
だからたまにとんでもない写真が流出するのか、おばはん、それで納得。
それはともかく、後にその「データ」を娘にパソコンで見せてもらったのだが、
サークルやゼミのお友達ととったものの中にいつも娘の後ろにいて娘を見ているおとなしそうな男の子がいる。
「これは誰?」と娘に聞くと、「ゼミもサークルも同じだった同級生」
「仲はいいの?」
「二つがおんなじだから、まあ、友達かな」などと、私が言うまで彼といつも同じ写真におさまっていたのに娘は気がついていない。
忘れられていることが多い長期のお休み期間にある娘の誕生日に「おめでとう」メールをくれたことがあって、
実家に帰ってきたときだったので「びっくりした」といったので、「誕生日を覚えてくれてるなんて、仲良くしたら?」といったら
娘は「ゼミで誕生日を登録するからその時に全員の誕生日にメールが行くように設定したんだと思うよ」などと、
最近はそんなものか、と妙に感心したが、そんなマメなことをした男の子はどうやらその子だけらしい。
便利な道具が出来て、こういうひそやかな何かを伝えるすべが無効になっているような、
娘のような「超」がつくほどのんきな(つか、鈍感か)女の子はまったく気がつかない、遠慮がちなアプローチ(?)も見過ごされるような、
「あんたもそのこの誕生日を設定しておきなさい!」と言って、しぶしぶその子の誕生日を調べることから始めて(涙)、
どうやら送れたようだが、現在、彼は研修で東京を離れているので、しきりにそれを残念がるラインが帰ってきているようだ。
娘は「そんなものか」と相変わらず無反応。
なんだかもうね、高校時代からこんな感じで、たぶん好意を寄せてくれる大人しめの真面目な男の子のそれとない行為がまったく理解できない。
「女子力」を注入するワクチンがあればどんなに高くてもうってやりたい気がするわ。
しかし、翻って見れば、私も若かりしころ、そういうタイプだったのをこの話をした知り合いに指摘され、反省。
当時は今ほど便利な道具もなかったので、私のほうが「鈍感力」マックスか。とりあえずそのせいか結婚は早かったわ、を慰めにしておくか。
便利さが人をつなぐかどうか、の話をしようとして、自分のかつての「出来なさ」を娘と比べることに終わるのであった、、、とほほ。