雑談。

昨日「カルテット」を2話、まとめて見て「こんなのがうちの娘たちの結婚相手だったらくびり殺してくれるわ!」と腹を立てる。
マイダーリンは「そこは話と違うでしょ」なんだが、そもそもクドカン演じるこの夫の言い分がよくわからん。
「妻に恋ができなくなったから」で失踪された日には人類が滅ぶわ!と、とりあえず、マイダーリンも同意見だったのが救い。
幸か不幸か、私はこの手のぐじぐじ男に出会ったことがない。視界に入ったこともないんじゃないかな。
考えてみれば、私の血をひくわが娘たちがこの手の男を人類としてみるかどうか、それすらも怪しいので、腹を立てるのはやめよう。
娘というものはある時期になると父親を嫌うことが多いそうで、実際、娘の友達にも「お父さんを視界に入れたくない」なんて子もいて
マイダーリンは、可愛い可愛い娘にそこまで嫌われた日には、とおびえていたものの、娘たちは今でも「パパ大好き」である。
二人の娘たちから「いいなあ、パパみたいな人と結婚出来て」と口々に言われ大いに気をよくしたりして、
ただ「パパみたいな人はいない」はどうかな。
たぶん、気がついていないけれど、あなたたちの周りに「パパ」的な存在はいるんじゃないか。
地味で真面目で優しい、でも目立たない。
そういう存在が娘たちの周囲を惑星のようにぐるぐる回っているのを何度か見かけた覚えがある。
うちの娘さんたちは、派手に仕掛けてくる男をぷんすかしながら「斬り!」するのに忙しくて遠くの彼らが見えていない。
特に上の娘のところには、自信満々過ぎるようなのがやってくるので、その手の人間が嫌いな娘はばっさり切り捨てて人生を歩んでいる。
実際は、やってくるわかものたちもそこまで自信があるわけではないのだろうけれど、出方がいまひとつなので、好かれない。
うちの娘が「俺って、○○なんだよね」といわれて「すっごーい!」という女子ではないのにいい加減、気がつけ、と思ったり。
わが娘さんたちの場合、長らく男子をライバルとして人生を突き進んできているので「俺ってすごいでしょ」なことばには
「てめえ、わしに勝負かけやがったな。上等。斬り!」で終わらせてしまう。
それを見た気弱な惑星は声をかけることもかなわず、ただ周りをめぐるだけ。娘と屍と惑星、を涙してみる母が一人。
まあ、どうでもいいんですが。時が来れば、なんとかなりそうなのはわかっているので。
下の娘が大学部活の同期で、長らく友達として付き合っている法学部の男の子を「めんどうくさいやつ」だのなんだのと、
彼が一時期やっていたバイト先を呼び名にして「ス○バが」とか、むかつくことをしたときは「○タ馬鹿が」と話してくれて、
そのとほほエピソードを聞く限り、到底頼りがいのある奴とは思えず、娘が面倒を見てやってる奴として私も認識していて、
先日、その彼の姿をはじめてみて、すごいイケメンで驚いた。
「これが、かの有名な「ス○馬鹿」か!」と思わず言いそうになって、困った。
下の娘の異性の友人たちはイケメンが多い。
なぜか聞くと「男の子の友達は顔で選んでおります」だそうで、そういう「ブロック」もあるのだな、と思ったのでした。
たまに「ス○馬鹿」と呼ばれる彼は先日、彼女に振られたそうで、しかもその話をそれまでずっとどうでもいい雑談して、
じゃ、帰ろうか、としたところで、唐突に「振られた」と捨てられた犬の目で言うので、大変困った、と娘がぼやいていた。
「だからスタ馬鹿なんだよ!」とまではいってなかったが、「男の子はこれからどんどん若い女の子が入ってくるから大丈夫」
と慰めたそうで、それに気をよくする阿呆の面倒を見つつわが娘は青春を送っているのだなあ、えらいなあ、と思ったざんす。
「新入生の前でぼくをほめて」と頼まれたとか。
こういうのと日常に付き合うと色々思うところはあるようになるな。とりあえず、娘に私と同じ幸せを祈るのでした。