ほんの感想。「ダーリンは70歳」

「ダーリンは70歳」は高齢カップルの現実が赤裸々に描かれて涙。いつもながら西原さんはうまい。
けんかをした折、「もう時間がない」だとか「僕を理解してよ」だとか、私にはしんみり来る。私も年の差カップル・夫だからなあ。
特に高須先生のしょうもない見栄で西原さんが機嫌を損ねたとき、
最終的に「僕を理解してよ」と高須先生が言うのはそれが彼の生涯の叫びのようで泣ける。「僕を理解してよ」は孤独な男の言葉だわ。
私は女性は自分が理解されなくても結構やっていけるが男性は自分が理解されないと生きていけないような気がする。
ま、「生きていけない」は言いすぎだが、女性より辛いんじゃないかな、人から理解されないと。それが強烈な「承認要求」になる気がする。
私は「理解は出来ないが受け入れる」タイプなのでマイダーリンはどう思っているか、
やはり頭のいい高須先生のように「このけだものがこのオレ様を理解できようはずがない」と思ってるかも。
高須先生は睡眠薬を愛用してどうやらその副作用で夜、心の声がダダ漏れになるよう、結構な暴言吐きね、高須先生。
随所に困った高須先生の「オレ様」ぶりが現れて、これで有名な億万長者じゃなかったら、ほんま困ったぼけ老人。良かったね、お金があって。
本の内容にはあまり関係ないが、高須先生の出身大学の部活マネージャーが部員数の倍いる話には腰が抜けた。
実はうちの娘の出身大学の某医学部部活でもその手の話を聞いて「ほんまかいな」と疑っていた。
ほぼ全員ほかの大学の学生で占められているので自大学の女子を増やしたいらしく、娘が1年のときスカウトされたが、断った。
「何でそんな惜しいことを、、」と泣けたが、「大変そう、私に向かない」
ま、西原先生の本の中でもそういうマネージャー女子には勝てない、と描いてあったので致し方ないかな。
高須先生は今ではもう女性にほぼ興味はない、と言ってるもの、若いころはかなり無茶をしたらしく、
某「○心」と 某「フ○リス」の学生が「一番やらせてくれた」などと暴言を吐いていたりして。
でも高須先生がご結婚されたのは同級生で同業者じゃなかったかな。結局、そういうものなのよ。
西原先生はご自身の鼻の形にコンプレックスがあると書いていたのも意外であった。
西原先生の鼻の形ってどうだっけ?と思わず写真を見返してしまったわ、「座った鼻」とお嘆きでいわれてみれば「そうかな?」程度。
他人のコンプレックスって、わかりませんなあ、、
相変わらず西原先生がご活躍の1冊、面白かったざんす。終わり。