成人式・雑記。

最近はどこでも成人式の夜は中学の同窓会をするようで、
由緒正しきヤンキーの名門校であるわが母校では、女の子たちはまるで「キャバ嬢?」と言いたくなるような派手な装いをする。
その素敵な「パァリィ」が終わったと連絡があったので車で迎えに行ったら娘が
「やれやれ、あいつらに永遠に会うことはないのはありがたいわ、中学のころから見事なまでに変わってない」
「高校に行っても、大学に入っても男子はみんな馬鹿だと思ったけど、久々に本物の馬鹿を見て、大学の同期はもっと大事にしようと思った」と、いったい何を見てきたのか。
大体見当はつくが、わかっててなんで行くかな?という気がしないでもない。(わかっててなんで行かせるかな、とも思うが。)
しかし私と娘たちの母校の中学は大学進学者が多くはないので、大学卒業の謝恩会的な気分の子も多いのではないか、
勇んでやってきている子は地元でもう働いて自分のレンタルの「お衣装」を払っていたりするのだよね、親掛かりではなく。騒いでも仕方がない気はする。
しかし、お子さん全員を幼稚園から裕福で有名な私立校に行かせている奥様が先日、その学校独自の成人式パーティーを話してくれて
「ウチは男だからスーツですむんだけれど、女の子は振袖がレンタルなんて恥ずかしいとか、
買っても安いのだと不満だとか、もう競争で、双方のジジババがかりでお高いのを買うみたい」
「お着物のお値段競争」なんて聞くだに地獄と言う気がするわ、私立はそんなところにまで金がかかるとは、かなりおどろいた。
昼間振袖を着たあとに、夜はイブニングドレスなんてな、ハテ、全員が大学進学者なのにおかしいな、なぜ派手になるのかしら。
一方、その私立の格上である教育大付属校はそこまで派手ではないものの、やはり「由緒」を前面に出して
おばあさまが結婚したときに着た大振り袖なんてのを着てくる子もいるのだそう。それはお金では買えないわねえ。
しみじみ、下手に子供を私立や付属校に行かせなくて正解だったかも、などと考えた罰当たりなおばはんなのであった。
今年も「成人式で騒ぐやつは!」が話題になったが、その場にいる子供たちはさほども驚かず「まだやってんだな」と大人の感覚を持つものが多いので、
いちいち「階層間格差が!」なんて騒ぐやつはアホか、昔からアホはアホなんだよ、それを確かめるのも成人の儀式。
「馬鹿の質が違うので、大学の男子にもっと親切にすることにした」宣言した工学部女子の娘に「同期にもきれいな服を見せてやりなさいよ」と言うと「へっ」と返された。
「あいつらは私が何を着ていおうと見えてないし」まあ、そうなんだろう。立派な成人になって欲しいものよ、娘たちには。