ネットでは「子供、マダー？」と聞く人が多いそうだが、私は未だかつて誰にも言ったことがないし、
知り合いでそれを言った経験のある人も知らないので、どこの世界の話だろう、といつも不思議に思う。
子作りってセックスに関わる話なんで、私の界隈ではそこに触れる人は非常識とされる。「普通」はそうじゃないかな。
私の周囲にも好んで子供を作らなかった夫婦は存在して、彼らに「作れば？」なんて言おうと思ったことはない。
欲しくなくて正解、の感想しかない、そういう人たちだもの。
とは言うものの、彼らは自分は全く経験のない「子育て」について、とうとうと「語って」くれたりして。頼んでもないのに。
こんな世の中で「母親」になるような無知蒙昧な女に「神」のような俺たちのお言葉を聞け！、と、全然的外れな「アドバイス」は何度かいただきましたわ、、（遠い目）
この「神様」カップルが子供を持たない選択をしたのは、彼らにとって生涯最良の選択だろうな、としみじみ聞いた。
しかし、この手のカップルが子供を生涯欲しがらないか、というと微妙なところで、「馬鹿な奴が馬鹿な子供うみやがって」「どうせ、育児失敗して引きこもり」
と上から目線で観察していたのに、おかしなことに、ネットや新聞で騒ぎ立てるような「モンスター」が何年たっても育たない、
「子供のせいで家庭崩壊」なんて、よくある話ではないのよね、少ないからこその「悲劇」。
子供のいるみんなは「子供がいて幸せ」だったりして。
その時、「このより素晴らしいカップルである俺様達に子供がいたらもっと素晴らしいことがあったんじゃないか」と思うのかな。
「なんで今頃？」な迷走夫婦もいるのよ、アホかいな、自分で選んだやん、遅いがな。と思うが、それも私たちは言わない。
彼らは、引き返せない選択をすることに気がつかないほど自分たちが間抜けでした、に気がついても、それを認めることができないほど、愚かであるから。
だから、やはり子供はいなくて「正解」なんだわ、「いらない」と思った時点で、もう子供を持つ「能力」はない。
そして生涯、他人の子育ての粗探しをするしかない。
誰かの子供が受験に失敗したの、今、病気だの、そういう話題を鵜の目鷹の目で探してる、「自分たちの選択が正しかった！」だけを証明するために。
つまり他人の「不幸」にだけ、敏感でいるということ。これは本当に「不幸」でしかない。
そしてその不幸ほど、「育児」に邪魔なものはない、何も分かっていないのに「自分は子供を持たない正しい選択をした人間だ！」を「根拠」だけにして、
「エア・いい親」論をぶち上げてくれるから。
子供を持たない選択をするのは全く正しい、ただ、その瞬間から、他人の育児に関わることは金輪際やめてほしい。
「不幸」を軸にした思考はこの先も続いていく人類には意味がないから。
