日常雑記。

NHKの「ロンググッドバイ」を見て、腑に落ちない点がいくつかあったので、原作ではどうなっているのか、と読み始めたものの、あまり、進んでいない。
今はまだ、警察から解放されたフィリップ・マーロウが新興ヤクザ(?)に脅しをかけられているシーンで、ここまでの私の感想は
「働け、マーロウ」だったりする。
今のところ、マーロウは、酔っぱらいを何度も拾ったり、警察に殴られたり以外、何もしていない。
テレビドラマシリーズでも腑に落ちなかったマーロウとテリー・レノックスの関係だが原作でもさっぱり腑に落ちない、
面識もないのに、酔っぱらいを拾って帰って介抱したり、また同じ酔っぱらいを助けたり、
マーロウ、あんたの仕事はなんだ?アルコール中毒患者専門のボランティアか、と言いたくなるほど、仕事をしていない。
考えてみればテレビシリーズの脚本は良く出来てるわ、これをそのまんまドラマ化したら、単に怪しいオヤジがウロウロしているだけの話になる、
テレビドラマではまだ、マーロウこと、浅野忠信が、テリーこと、綾野剛くんを拾う場面で、「仕事」をしている。
福島リラちゃん扮する、歌姫を引っ張ってくるという、場末の探偵業の説明としてこれほど立派なものはない、
その帰りについでに酔っ払いを拾うのもそこそこ納得できる、でも原作ではなあ、、
テレビでは浅野忠信は「いかにも」な探偵業に精を出しているので(石田えり扮する中年おばちゃんの夫探しとか)現実味がある。
ただ、テレビでも腑に落ちなかったのが「テリーの無実を信じる!」とその事件の周辺を探るともなんとも言ってないのに
勝手に周りが「事件の周囲を探るな!」と言ってくる、これじゃあ、「探れ!」と言わんばかり、
とにかく、テレビでは浅野忠信が怪しいのか、それとも演じる人物像が怪しいのか、さっぱりわからなかったのだが、
原作を読み始めて納得、原作が怪しいんだわ、よくやった、浅野、って感じ。
原作はこのまま、さほどな仕事もしないまま、ウロウロしているうちに、事件が終わったりするんだろうか、
その気配は濃厚、かつて読んだことのある本を私に貸してくれているダーリンは、「君はハードボイルドに向かないねえ」と、
そう、なんか私の嫌いな「村上春樹」臭がするわ、私のような身も蓋もない人間は近寄ってはいけない世界だと痛感しているのでした。