えぇえぇえぇえぇー!

「さとり世代」反響編として「感情、アツくなる?」なる記事を読んで、冒頭に出てきた母親に驚かされた。
記事をまるごと引用させてもらう。
「「まさにうちの子です」というのは大阪府豊中市」の主婦(45)。
「私立」大学付属高校3年生の長男(17)は学力はあるのに「そんなに頑張ってまで京大に行く理由がわからない」と言う。」
あのー、学力があれば、関西の「私立」大学付属に行かれるかどうか、
関西は「大学附属」ではない、有名な「○大一直線!」中高一貫校があってそこから京大はもちろん、東大にはザラに入ることになりますが、
それ以外でも「公立」の方が進学率がよかったりして、本当に「学力」があれば公立に行ったりするわけですよ、
「学力がある」と母親が申告しておりますが、その学力は、何を持って「ある」とされているのか、
私立大学付属校内の「成績」で旧帝大である京大に入れるわけではないんで。
今の時期、模試の結果を見れば受かるレベルかどうか、分かるはず、本当に京大に入れるくらいの成績であれば行きますよ、
でも「必死になって勉強」して、それで受かるかどうか位の成績でしかない、親の「期待過剰」ですがな、
そもそも、「私立大学付属」校は国公立大学受験に不利ですよ、だから息子さんの意見は理にかなっているというか冷静というか、
もう高3にもなる息子さんになんで母親がそんな無茶な選択肢をすすめるんですかね?
「うちの子だけがそうなのか」と考えていたけれど、「さとり世代」だから「同じ人がいるんだと少し安心した」とは
自分の息子に過剰な要求をするおかしな母親でも記事に賛同してくれたら、そこは問題にならないのか、
なんか、無茶なことを言い出す母親に冷静に応対している息子に「頑張れ」と私は言いたくなる、
現状認識が甘すぎる母親を息子さんは責めないんだろうか、いやー、親よりよほど「大人」だわ。
この「さとり世代」の記事はなんの共感も覚えず読んできて、共感を覚えない私がおかしいのか、と思うこともあったが反響編を読んで納得、
別の親世代も「負けてもそこそこの生活ができる環境にいるさとり世代」と考えているようだが、
今の世の中、就職活動で負けたら、本当に「そこそこの生活」が保証されているかどうか、
少なくとも「保証されない!」を声高に歌い上げてきたはずの朝日新聞が、こんなぬるいことを言ってる人間を取り上げるとは、
なんか全てに「えぇえぇえぇえぇー!」で、本当に新聞っていい加減だよな、の印象を強くしたのでした。
大人の頭のネジがゆるい、ってのには納得するわ、バブル世代の認識が甘いってだけのような、
世代論って結局、どういう人間を今の世間が責めたがるか、ってことなんでしょう。
一見、おとなしそうに見えて、実は結構頑固な、親にそそのかされても現状認識が的確なので無茶はしない、
それでも自分の思った通りに生きていこうとする、なるべく周囲とは摩擦は少ない方向で、と、
私はそういう考え方を悪いと思わないが、それが物足りない人のほうが世間では多いのか、
なんにしても、高3の息子に過大な要求をする母親を全く無問題であるかのように記事に取り上げたのを見て、
「いやー、本当に新聞って面白いですねー」と大昔の映画評論家みたいに思ったのでした。
記事の母親は息子をどうしたいんだろうね、京大の何学部で勉強させたいのか、
でも勉強するのは本人なんでね、親が子供に行かせたい大学名だけを決めても意味がない。
それがわかっていない同世代と同じ意見を持ってなくてよかった、と記録するのでした。
同じ年の娘を持つ我が家ですが、私の娘は私によく似て「人の話は全く聞かない」タイプなので、好き勝手に進路を選んでいるのでした。
そういえば、娘に「なんで工学部建築科?」と聞くと「昔私が大工さんになりたい、って言ったの、覚えていない?」と言われた。
大昔、そんなことを言っていたような。
「本当にそれで?」と聞くと「なんとなく言ってみただけ」と親をけむにまいてニヤニヤするのでした。
いやー、いい子に育ったわぁ。(涙)