中村うさぎさん、考。

中村うさぎ「ババァ・ウォーズ 新たなる美貌」「閉経の逆襲 ババァ・ウォーズ2」読了。
中村うさぎさんの本を買うのは初めてじゃないかなあ、「そんな私が大嫌い」はわたしが買ったんだっけ?
今まで、中村うさぎさんの本を買う係はダーリンで、最近買ってくれなくなったので何故かと聞くと、
「もういいかと思って」と、言葉を濁す。どうも「狂人失格」を読んで以来、何かに失望してしまったよう。
たぶん、聞いても「そうじゃない」と否定するんで、適当に推測して書くが、
「狂人失格」にはごく「フツー」の善良な男性ファンをひかせる何かがあるようだ。
私は半分ほど立ち読みしてこれは好きなひとと嫌いな人が別れるだろうな、私はわりと「好き」な方、
はっきりと「中村うさぎ」というより「中村典子」という人間が見え隠れするないように思った、まさに連載していた雑誌「hon・nin」のタイトルにふさわしい。
ダーリンが好きでずっと読んでいた一連の「女王様」シリーズでは上手に「自分」が隠されているものね、
でもある意味、本人が「ちらり」と見えて、その「ちらりズム」がたまらなく魅力的だったりする。
ただ、私のように長く「女世界」で生きてきた人間からすると「恥ずかしいから隠してます」的な技巧はすっ飛ばして、
「やってること」そして「その結果」を見ているんで、ダーリンほど中村うさぎさんへの「期待」はない。
男性には耐え難い部分も含めて、私はこの中村うさぎという面白い作家を受け入れているのだよ、それがやはりうさぎさんの「強み」だと思う。
「がんばれ、ついてはいけないけど、ずっと見ているよ」と、そういう存在なんだよ。
「狂人失格」ちゃんと読みたいわぁ、
私は掲示板とか、スレ、とかを利用したことがないので実は、この本がなにを書いているのか余りよくわからなかった、
それなりに知るひとは知る話だったんだなあ、ネットで感想を拾い読んで初めていろいろわかった。
ネットでの感想は「この本はちょっと、、、」という人と「面白い!」という人と、二分していた気がする。
文庫化されるか、図書館に入ればいいんだけど、最近、図書館に行けていないからなあ、、、行ってもあまり時間がとれない。
また、さがしてみることにしよう。
ところで以前、下の娘が「そんな私が大嫌い!」を読みかけて途中で投げて、「なんでここまで考えてしまうのかな、って哀しくなった」と、言ったことをメモ。
「フツー」の人間はここまで考えられないから「幸せ」なのだよね、
でも、世の中にはここまで一生懸命考えこむ人もいる、それを知るのは大事なことかもしれない、とは娘には言わなかった。
娘には、たぶん「中村うさぎ的生き方」を知ることは必要ではない、それでいい、とわたしは思う。
さて、今回も読んだ本の内容まで行き着かなかった、行き着けるかどうかはこの先も未定。