雑記。

しまったー!私が「野田さん」を紹介しようと思ってたのに南信長に先にやられてしまったー!
「野田さん」は「野田さん」でも「のだめカンタービレ」の「野田サン」ではなくて、「野田ともうします」の野田さん。
この本は、私的にはケイケイの「ワンダフルライフ?」につぐ久々の大ヒット、南信長が書いたとおりその「キャラ」がイカしている。
花の(?)女子大生ライフにもかかわらず、恋愛なんてものはかけらほどもなく、またそのような肉食獣系な欲望など片鱗もなく
ただ淡々と埼玉にあるにもかかわらず「東京」と名付ける、その潔くない大学に通う野田さんのすてきな日常が描かれている。
読んでいて、「ほんわか」するんだよな、野田さんみたいな人って意外にいるから。
真面目で、「よこしま」などDNAに全く書き込まれてないような人がこの世界には存在する、だから世の中は結構回っていってしまう。
不純物のない「真面目さ」にイライラすることもあるけど、いつもほだされる、そして助けられる、
私には野田さんのような友達が何人かいて、その友達が私のことを信じてくれるので、私も自分を少しは信じてみようかな、と考えることがある。
「真面目さ」の強さ、おおらかさ、を体現している人を上手に描いた素晴らしい作品だ、と私は絶賛するのだけれど、
ワンダフルライフ?」を共にこよなく愛する娘二人には今ひとつ、ウケがよくない、「ワンダフルライフ?の方がいい」と、
そういえば、増田ミリの「結婚しなくていいですか?」の反応もそうだったな、あれにはかなり積極的に反発してた。(実は私もだが)
南信長や私世代の中年ごころをしっかりつかむってことですかねえ、(遠い目)、「野田さん」は。そりゃー「恋バナ」から遠いはずだわ。
今回の南信長の書評も、また上の子に「載ってるよ」と教えてもらった、ママはね、朝は忙しくて新聞なんて読めないんだよっ!て読んでるけど。
野田さんの日常に「恋愛」が全然「ない」ってことはなかったな、ファミレスのバイト仲間の「トミー」が典型的だめんずに尽くしまくってる、
それもまた妙にほんわかしていて、その「恋バナ」に全くついて行けていない野田さんに「トミー」はキレつつも、
その野田さんが同級生の女子大生にバカにされているのを聞くと、なにげに「仕返し」をしたり、
野田さんの周りの人はみんなどこか「いい人」だ。でもその「いい人」さは「野田さん」が醸し出す「力」から引き出されている。
それがなければ、やはり「いい人」にはなり得ない、野田さんと違って、周りの人は「フツー」だから。
この作者の書き方には確かに南信長が指摘したような微量の「毒」がある、
でもその「毒」は麻酔のようにこちらの感覚を麻痺させていい感じに「ほわん」とさせる、それがまた「気持ちいい」んだな。
しかし、この手の「サザエさん」的なマンガが私の心をとらえるようになったってのは、年をとったな、ってことか。
今朝は結局二人の子どもたちを車で送って、またそれぞれを迎えに行く予定、車の運転が好きでよかった。