育児(?)雑談。

先日、西原さんの「食育」に関する意見の感想に
「ところで育児のアドバイスを求められて、後でいちばん喜ばれたのが「時間を迷わず金で買え」だった。
省ける手間は出来るだけ省いていいと思う。」と、ブクマをつけたら星がたくさんついて、驚いた。
このアドバイスは、言ったその時は、必ず一瞬イヤな顔をされるんだな、育児アドバイスを欲しがる人はみんな「真面目」だから。
私は20代半ばで一人目の子供を産んで、30ちょうどで幼稚園児と乳児を育てていたんで、わりと遅めに子供を作り始めた同世代からは
「ベテラン」扱いで、「今度産まれるんだけど、何かいいアドバイスってある?」とたずねられたとき、いつもこう答えて、
「ふざけてる!」の冷たい視線を浴びていた、でも後からこのアドバイスは「何よりも役に立った」、と
恥ずかしそうに数年たってから告白してきて、そうでしょう、「他人」からの「許し」があるのとないのとでは、全然違うでしょ、ってなことは
その当時よりも落ち着いた私は「とどめ」に言わなかったな、みもふたもない意見はいつもひんしゅくを買う。
子供がいないときはみんな「理想」に燃えてるんだなあ、後で自分を縛るような「理想」でがんじがらめになってる、と言うか、
多分その「理想」で他の誰かを断罪してる、それだけ自分の存在に「不安」なんだと思う、他人を否定することでしか自己を確立できない、
そういう人間が、「親」になって「理想の子供を育てろ!」と過大な要求を社会から突きつけられるんだから
ごく少数、破綻する人間が出てくるのは仕方がないことだ。
産まれるまでは「こうしてあげよう」「こうなろう」と、「理想の親」になった自分を夢見ていても
人間って、うまれながらに「理想」の存在ではないわけで、特に子供のような原始的存在には思わぬあれこれがまつわっていて、
どうしてもこうしたい!が出来ない場合だって多々出てくる、たいていの人間はそれに折り合いをつけて、何とかやっていくけれど、
「こうするのが理想だけど、どうしても出来ない、どうしたらいいの?」とパニックになりそうなとき、
「時間を迷わずカネで買え」の言葉は貴重なはずだ、と私は思ってる、
これで自分にとって何がいちばん大事かが、はっきりと見えるんじゃないかな。
育児で絶対的にたりなくなるものは、まず「時間」、「時間」をいかに作り出すか、が最も重要で、
もちろん、お金も大事だし、たりなくなるのは目に見えてる、でも、お金をお金で買えないけど、時間は買うことが出来るものね。
時間を買うことで、どれほどの精神的な負担が軽減されるか、精神的な負担のことをそれこそ「精神論」で否定されても、
「今」「出来ないものは出来ない!」、じゃあ、どうしたらいいか、で、「余裕」を「お金」で買いなさい、と私は思ってる。
「精神論」に取りかかるのは、まず落ち着いてからね、みたいな。
我が家はたまたまおとなしめの女の子二人で、友達曰く「見るからに出来が違う」ように(特に上の子は)見えるので、
人から「すてき、育児アドバイス」を求められることも時々あって、でも、最終的に相手に言えることは「自分で考えなさい」なんだなあ。
そのための「時間」、それをまず確保しなさい、と言うのを、それを言った相手に、後からでもわかってもらえた、とこれからは考えることにしよう。
ところで、「食育」に関する西原理恵子さんの意見を随分誤解している人の所を読んで、その意見は、また後日。
西原さんは最近「支持者を増やした」人ではなく、もう10年以上前から、ある意味「トップランナー」なんだけどな。
彼女の育児の意見は「あるある」と笑っても、それを実践するような人は「サイバラファン」にはいないと思うわ、
彼女の「シニカル」を理解できる人は、ものを考えない人ではないので。
まあ、何も知らなければ、なんでも言える、誰でも、もちろん、私も。