雑談。

最近は学校で「バブル時代」のことを教科書で教わるので、子どもたちに「どんな時代だったの?」なんて聞かれたりする。
嫌な時代だったよ、私は昔のことを思い出すと不機嫌になるんだよな、今の方がずっといい。
あの頃、ものすごくいやだったのが「貧乏」がバカにされたこと、なんで学生が金持ってないといけないんだよっ!
金もないのに金持ちの「ふり」をしないといけないんだよっ!「無い袖は振れぬ」なんて言えない雰囲気、
今は「貧乏」をバカにする風潮はそれほど強くない気がするな。
「金がない」と言う人をバカにする人間がいたら、どんだけ人間性が貧しいんだ、と思うのが「ふつー」じゃないか、
「なくってもいいじゃないか」の考え方も少なからず増えてきているんじゃないか、そうは言っても、お金はないよりはある方がずっといい。
今は子どもが「夢」をもてない時代、との意見が時々あって、賛同することもあるけれど、はたして「バブル」の頃の「夢」ってどんなだったろう、
途方もなく明るい未来がまっているような根拠のない「希望」ばかりがあふれていたような、
それが10年たった時、どうだったかを考えると、「未来はくらい」とばかり、思いこまなくてもいいのかもしれない。
それとも、あの時代に将来の「金」だけではなく「希望」まで、貪ってしまったのかな。
その時代に既に生きていた人間として私もまた、罪深い存在だ、ただ、私は「バブルの夢」を信じたことはなかったけど。
世間一般で持ち上げられているような輝かしい夢は、全て自分の前を素通りしていくんだろう、と思ってた、
大体「これがすばらしい」と言われるものを見せられてもすばらしいと思えなかったし。
さて、子どもに「夢」って「与えるもの」か、適当に拾ってくるもんじゃないか、と思ったり。でも最近はその辺に落ちてないんだろうなあ、、
正月頃、ニュース番組で不況のことを中小企業の社長に聞くコーナーを見て、
「今がいちばん悪いと思うか」と問われた、鉄工所のおっちゃん社長が、
「そんなことはない、戦争の頃よりも遙かにマシ」と言ってたのが印象に残った。
やはり小さな鉄工所の社長をやっていた私の幼なじみの父親も、同じことをよく言ってたんだよな、
今の時代は暗い、暗い、ばかりを聞かせるのはやめておかねば、手の施しようもないほど酷い状態でも、
生きてる人間は何とかしないといけないわけだし、少なくとも、今の日本に戦争はない。(と、いうことにしておこう、とりあえず)
深い絶望とは国が問答無用で壊されることだよな、、、経済がどれほど混乱しようが生きているんだからなんとかしよう、と言うことで。
そう言う脳天気の裏側が村上春樹の政治的沈黙(になるかどうかわからないが)かな。
ごちゃごちゃと思いつくだけで、どうもまとまらない、昔を思い出すのって後ろ向き、それだけがよくわかった。