話題から。

昨日、家に帰ったら高橋容疑者が逮捕されていて驚いた。
また逃げおおせるのかと思ったけれど、もう一人だし、年だものなあ、、心が折れたか。
菊池容疑者が逮捕されたとき、ネットでは私と同世代の人たちが「オウム」についてさまざまに語っていて、
「理想郷」に共感を覚える人間は、あのころかなりの数、存在したのか、
育ちが悪いって意外に役に立つ、私は「理想郷」と念仏をとなえられたとたんにがらがらっとシャッターを下ろす人間だからな。
「夢」にうさんくささを感じる程度にすれていたんだなあ、これは東と西の温度差があるかな。
青春時代を東京で過ごした人ほど、オウムの活動をよく覚えているものらしい。
京都で過ごした私にとっては、むしろあとになって「真実」となった北朝鮮の「拉致」が怖かった。
日本海カップルで夜ドライブに行くと、暗い海から突然現れた人々にどこかに連れ去られる、と、何度女子大生時代に聞かされたか、
「将軍塚」に深夜、夜景を見に行ったカップルが行方不明になった、とか、まことしやかに学生の間にささやかれる噂を
私は一度も信じたことがなくて、夜、将軍塚にも日本海にも遊びに行ったわ、拉致されなくてよかったわぁ。
と、ロクでもない学生時代の悪行をみずからバラして、なんと今の子どもたちは恵まれていないことか、としみじみ。
私の学生時代、地方の男子学生は大体「車」を持っていたものだった、今にして思えば、なんと親は甘かったことか、
今、大学生の娘に聞く限り、場所柄もあるんだろうが、周囲の学生は誰も「自分の車」など持っていない。
せいぜい自宅生が「親の車」にたまに乗る程度だ。
「女子大生たちを乗せてみんなでツーリング!」なんてな恐ろしい話を娘から聞いたことがない。
どうやら、よほど「ステディ」な関係にでもならない限り、車に女の子を乗せたりしないようだ、なんと清らかなこの頃の子どもたちよ。(涙)
と言うようなバブル世代の腐った所業を思い出す人間は「理想郷」になんの興味もなく、「オウム」の名前を意識することもなく、
突然の「サリン事件」でその存在をほぼ初めて知ったのだった。
本当のところ、オウムの幹部は何が出来ると思っていたんだろうなあ、
「信じる」を安易にバカには出来ない年齢になって、「若気の至り」以上のことをしでかしたことを彼らはどう考えているのか、
すこしは何かを今も「信じて」いるのか、彼らを憐れに思うと書けば、なんの罪もなく生命を奪われた多くの犠牲者に申し訳ない。
多分、彼らが「ぽあ」したかったのは私のように「理想」などとは無縁で生きている人間だっただろうし。
しかし、なんの悩みもなく、と彼らには見えたかもしれないが私は私なりにさまざまな悩みを抱えて懸命に生きていた。
それをいきなり誰かの「理想にあわない」からと殺されたくはない。
彼らの「理想」の枠外にあるものへの憎悪は何から出てきたものか、「自分が絶対!」と信じることからか。
今も昔も「理想」はどうやら「他人より自分が優れている」を示すためのものらしい。理想にうさんくささを感じる人間でよかった。(か?)