諸事情。

小中学校のケータイ持ち込み禁止、なんてのが、ちらと話題になっていて、何を今更、
とっくの昔にほとんどの中学は「原則、持ち込み禁止!」になってますがな。(前から何度か書いたが。)
部活動や塾で遅いから親との連絡用にもつのは「届け出」をすれば可能で、授業時間中は先生に預けることになっているから
常識ある家庭の子どもたちはちゃんとその届け出をしてケータイを預けている。
問題はそれをせずに子どもにケータイを持たせている親で、
そう言う子どもに限って授業中にケータイをぴーぴー鳴らして、先生が取り上げようとすると
「泥棒、俺のものをとる気か!」「けーさつに訴えてやる」「先生のくせにケータイが欲しいんだってよ」「プライバシーの侵害」だのと騒いで
親が「子どもが無理矢理ケータイをとられたせいでPTSDになった」「心の傷をどうしてくれる」だのわけのわからないことを言ってきたりするんで、
それに対して文科省は何をしてくれるンだ、と、授業が成り立たず迷惑する一般的な生徒の親の私は思う。
問題は「原則持ち込み禁止」なんてもんじゃないでしょ。
現状はもっと進んでいるんだよ、裏サイトやプロフのことが、マスコミに取り上げられたときにはもう子供の「ブーム」は去っているし、
やれやれ、この不毛なおいかけっこは、一体何をもたらすのか、もう私には考えつかないわ、後に来た人たちに任す。
なんにせよ、ある程度の親の介入は必要であることは知って欲しい、
「ペアレンタルコントロール」が何も知らない周囲にどう「見られるか」はおそれないでほしい。
最近、うちの中1娘のケータイ関係で驚いたことと言えば、お友達が「沖縄に彼氏がいる」とのことで、
その子が沖縄から転校してきたとかではなく、「ネット」で知り合った、と、それも「出会い系」とか「プロフ」ではなく、もっと普通のサイトらしい。
我が子「だけ」が可愛い私はすぐ「お友達が、彼氏が沖縄から会いに来てくれたから一緒にあって、とか言っても絶対行っちゃ駄目!」
「本当にその人が沖縄の人かどうかはわからないんだよ、近くに住んでる人で、「沖縄から来た」と言って誘い出すかもしれないんだからね」と反応、
「そんなことはしないモン」と気を悪くした娘が言うのに
「会ったこともないのに「好き」とか「つきあってる」とか、変だよねえ、お友達みんなで「そんな変な人とつきあうのは変だよ」って言って
その子も「変」と思ったから、すぐメールで「お別れ」して、メルアドも変えた方がいい、って言うと変えたよ」と、
ふー、危ないところだった、、、、
まあ、このくらいの子供はお友達に「変な奴とつきあっている奴!」と思われるのがいちばん「こわい」んで、よかったかな、
ただ、「やっぱり、会ったことがないのに「彼氏になる」なんて変だよねえ」とは、つっこむところはそこじゃないだろ、と、親は涙。
「つながる怖さ」をどの程度理解していくのか、子どもの幼い「常識」でどこまで対抗していけるのか、ひたすらはらはら。
それでも、私は子どもにケータイを持たせることについて否定的にはならない。
年齢に応じて必要な使い方を学ばせるのは決して無駄なことではない、失敗するのは当然のこと、「子ども」であれば、親がまだ対応可能だ。
親と共に失敗を学べるのはまだ子どもが幼いうちだろう、ネットやケータイに「なれる」は、大事なことだと思う。
時々見かける、「ケータイを子どもに持たせるな」とか「うごメモはてながひどいからDSiを子どもから取り上げろ」とか、「任天堂は責任をとれ」とか、
なんじゃ、その「危ないから公園の遊具を撤去しろ」的な反応は。
生きている限り「危険」はいつも隣り合わせ、「酷い内容が多いから、「うごメモ」なんかやめろ」なんて、
あんたは子どもにアニメは宮崎駿とディズニーしか見せないつもりか、さぞかし、すばらしい子どもが育つでしょうよ、と皮肉のひとつも言いたくなる。
子どもから猥雑を取り除いてもいいことなんかなんにもない。
子供の中にも「猥雑」はある、それにどう「つきあう」か、猥雑を「理解」するか、
人間が生きている限り必ず存在するものから目を背けさせて、決してきれい事だけでは出来ていないこの世界で生きていけるのかどうか、
猥雑な「人間」であり、「親」である私は疑問に思う。
ケータイを取り上げろ、なんてのは単なる「怠慢」、それにしても文科省、学校現場の事情をちゃんと知ってるんだろうか?
「ケータイを持っている子はみんな悪い」みたいな流れにならないことを心から願う。
ま、それはないかな、大人が持ってるんだしね。