理想のお産、、

何度書いてみても腹立たしさはいっこうに収まらないので全然別のことを書くことにする。
(相手が何か返してきたら、また対応する)
トンデモ系を検証するお医者さんブログをよく読んでいて、
「幸せなお産」を紹介されていたのに驚愕した。
私が1年ぐらい前「自然って、なに?」(6月12日)のタイトルで逆子で帝王切開をいやがって
転院して結局、お産の途中でどうにもならなくなって元の総合病院に戻ってきて
帝王切開した人とほとんど同じ話で、これは私がふたりめを出産する前後で
もう11年以上前だったので今はそんなことはないだろうとおもっていたら
まだこんな話がまかり通っていた。総合病院の産婦人科の待合室で
その「逆子で帝王切開は嫌」の人と出会って私は何で逆子で帝王切開が嫌なのか理解できなかった。
帝王切開ほど安心なお産はない、と身内の医療関係者たちはしみじみ語るので
私はてっきり「帝王切開」の方を「幸せなお産」だとばかり思っていた。
カエサル帝王切開したかどうかは怪しい説だとも聞くがとにかく確実に
子供も母親も安全(たぶん)、ならいいんじゃないか、と彼女に言ったが軽蔑されてしまい、
考えてみればおなかに傷が入るのは嫌かもしれないと切るのは私じゃないので
彼女が「逆子でもちゃんと産める病院を見つけた」と言った時、よかったな、と思っていた。
その後彼女が選んだ産婦人科医院が地元では有名な「とんでも」であるのを知ったが。
まともにお産が出来るような病院ではなく生まれた子供の障害率もかなり高いと聞いた。
こんな産婦人科が各地に存在するんだろうか?恐ろしい話だ。
「お産」までに「理想」を求めるってそれがいいことなのか悪いことなのか私にはもうわからない。
帝王切開がどうしても嫌、っていうのは自分の子供のために嫌、と言うより自分が嫌、
と言うことではないかと私は思うが、そう思わない人もいるのだな、としみじみと、、
何が理想で何が現実か、現実は耐え難いことかもしれないが、
生きていくために受け入れなければいけないこともある。
かの日記のコメント欄で帝王切開の手術を緊急でしたがために犠牲になったものも
あるのだという指摘は非常に納得できる。
それにこれだけ汚染された世界でどんなに有機栽培のどうのでこだわって見せても
どこかに無理があるような、有機栽培のものはおいしいから食べるのはよくわかるが
体にいいと盲信するのはどうなんだろう、 疑問だ。
私は自然というと田舎で暮らしたとき、蜂の巣を室外機に作られたり
戸袋の中に鳥が巣を張ったりしてものすごく大変だったので
「自然」とは「戦うもの」であると思っている。
自然に「ヒーリング」効果が本当にあるのか、鳥や蜂の襲撃に遭えば考え方は変わるだろう。
「お産」に戻すと「幸せ」だったのはこだわれた人間だけでそれ以外は「不幸せ」、
ではないだろうに。
そういえばテレビで「シャネルの部屋」とか「エルメスの部屋」がある、と言う産院が
紹介されたとかでそこでお産するのが夢、なんて言ってる人にあったことがある。
かなり遠方なのに行きたいと言っていて、変わった人だなと思った。
結局彼女は、不妊治療に通って地味な大学病院で双子を産んだが片方の子供に少々障害が出た、
と後から人に聞いた。私は「理想のお産」を考えるとき、ふとその人を思い出す。
「お産」は大変なので、安全、確実が一番、たいていの人はわかってるんだけど、
たまに変わった人もいる。
ほんの少しに過ぎないおかしな患者や医院が10年以上も前から存在するから
あっという間に産科医療が崩壊したのだのだろう。
少数の人間のせいで多数の人間が大きな迷惑を被る。これは医療の世界に限ったことではないと思う。
私がお世話になった産科の先生は「母乳?出なければ出ないでいいじゃないの、ミルクがあるわ」
とおおらかに言ってくれる先生だったのでよかった。ある意味大変「自然」な人だと思う。
今は産科は引退された。残念だ。
追記;id.ekken氏まで私の怒りの「理由」を制限するかのブックマークコメントをつけている。
彼は「私」なんだろうか?本当に腹立たしい。