Mr_Rancelotの「専業主婦」批判を読む。(その2)

私がMr_Rancelotを「ポエマー」と評したのは彼の「党派性」の定義付けなどに見られる
言葉遣いの独自性からである。
彼が私には奇妙に思われる文脈で使う「党派性」の定義をこのあいだ書いていたのでようやくはっきりした。
彼の書く文章は好意的に見れば「美文調」なのかもしれないが、あくまで「調」であって「美文」ではない。
しかし私はあえて「ポエム」と称した。赤の他人を「愚鈍で下劣で下品な女」などと書くよりは
まだ「ポエマー」のほうが格別「ポジティブシンキング」を発動させなくても
「褒め言葉」と受け止めていいように思われる。
Mr_Rancelotは再び昔の私の日記についてトラックバックで取り上げたが
(もう取り上げないと書いたように思ったが)
かつての「たまねぎ男」に関する私のエントリを、たまねぎ男に心酔する第三者に読ませて、
挑発につとめているのだろうか。
(そう言えば大昔の「愛蔵太」氏とのやり取りから随分沢山人が来ていておどろいた。)
また、Mr_Rancelotが別の有名id名に呼び掛けるブクマコメントもあるが、
Mr_Rancelotは寂しがり屋らしい、常に誰か他人のid名を出さずにはいられないようだ。
繊細な心の持ち主で「ポエマー」と呼ぶにふさわしいのではないだろうか?
「たまねぎ男」に関する限り、私は彼のエントリを読んで激怒した事実があり、
もし本人がそのことで私に抗議するつもりがあればいつでもそのエントリについて説明する用意はある。
愛蔵太」氏もコメント欄でとりあえず納得したのではなかったか。
本人達が私に謝罪を求めていないにもかかわらず、何故いつまでもそのエントリについて繰り返すのか。
彼が求めているのは彼らへの謝罪ではなく、大きな影響力を持つ彼らの庇護ではないか。
私が彼の書く文を「ポエム」と考えるのは彼の言葉は彼の世界で終わってしまっているからだ。
例えば「いじめ」「ナチス」「専業主婦制度」「システム批判」「選択肢」「父子家庭」
「恩恵を受ける」「似非左翼」その他、諸々の言葉を精密にその文脈から見ていくと
定義が一般とは乖離しているようで、例えば「専業主婦制度」など、「専業主婦」を「制度」と考えるなら
その「制度」を彼がどのように定義付けているのかわかりにくい。
私の持つ国語辞典によると「制度」とは「団体を運営したり社会秩序を維持したりするための決まり」とある。
「専業主婦」が「決まり」であるだろうか?
その存在を「決まり」と見るのはあまりにも曖昧な位置付けではないだろうか。
私はむしろ社会を構成するために必要な、むしろ必要悪な存在と考えるし、
「専業主婦」は「制度」たりえるか疑問だ。
彼はトラックバックの文中で
「僕はごく特権的な立場にある、カリスマ主婦のような人たちを主要な念頭に置いている訳ではなくて、
力点を置いているのは、母子家庭でパートタイム労働で子を養育しているような例であり、
しかしそれも福祉による支えが比較的開かれているのであれば、そこから外れる人たちと比較すれば、
やはり恵まれている、と言えてしまうかも知れない。」と書く。
「力点をおく」とは何に対応させておいているのか私にはわからない、
母子家庭のパートタイム労働者と同じパートタイムで働く「専業主婦」のどちらが恵まれているか、などは
一概に言えるものでは決してない。同じパート勤めをしていて夫がいるかいないかが
「恵まれる」「恵まれない」の基準と考えるのはむしろ彼の「ルサンチマン」のようだ。
また、「カリスマ主婦を考えない」のは当然だろう、
「カリスマ主婦」は税制度上「専業主婦」などでは全くない。
彼が「専業主婦」を「選択肢」としてみている部分が幾つかあるが
それなら専業主婦「業」として考えてみることは可能ではないのだろうか?
しかしそれはわからないと書く、彼独自の世界観ではそう言う理屈なのだろう。
ほとんどの専業主婦はパートタイマーであり地方のスーパーなど店長以外は副店長を含めて
全て税法上は「専業主婦」とされるパート従業員であることなどざらである。
「専業主婦」とはもう既に社会の構成要員であり、安い労働力である。
彼がもし批判するとしたらその「システム」を作った「社会制度」を批判するべきで
彼が「頭の悪い専業主婦が多い」などと書いて「専業主婦システム批判」を「自称」するよりは、
何故、ひとたび「専業主婦」となればほとんどの「専業主婦」が「パートタイマー」にしかなれないのか、
そのことに着目すべきだろう。(つづく)
追記;彼の最新のエントリによると「日記はめったに書き直さない」とのことで、
私もはっきりと指摘は出来ないので、
7月2日に私が書いたことは、とりあえず、彼の主張のほうを正しいことにする。