非道。

アメリカのまたもの銃乱射事件のニュースのさなかに長崎現市長の射殺事件。
もう石原慎太郎圧勝から時事なんか見たくもない、国民投票法衆院通過にいたっては言葉も見つからん、
馬鹿馬鹿しいことに馬鹿馬鹿しいと言ってもなんの役にも立たん。それでも、長崎市長の事件はひどい。
「後ろ」から「3」発も、「市長を殺して自分も死ぬつもりだった」、死んでないくせに。
一体どんな関係があったのか、どうやら今のところ個人的な「思い込み」による恨みつらみでやったようだが、
アメリカでの事件にせよ「自分」が「納得出来ない」、「相手」が一方的に「悪い」、この「逆恨み」精神構造、
国境と世代を超える思考にうんざりする。幼少期にアメリカに来た韓国人学生は
「こんなことをしたのは周りが悪い」んだそうだ。23才にもなってその発想か、と思うが
日本の59才もどうやら同じ考え方で、なんと言っていいのやら。
お父様が倒れた姿を目にしたお嬢さんはどれほど衝撃を受けていることだろう、ニュース映像では
若い女性の叫び声がちらりと聞こえた。お嬢さんの声だったんだろうか。お気の毒でならない。
「自分が我慢できない」ことが全て、自分の気に入らないことを「力づく」で「排除」しようとする、
そしてそれは「正しい」ことだと主張する。その醜さに気がつかない人間が他人を傷つけてでも
自分の思いを遂げようとする。でもその先にあるものは?「自己満足」さえない。
死んでもいない情けない59才、のこされた親兄弟が、祖国が、どのような状態におかれるのか、
思いも及ばなかった23才。
最近はあきたんでイジリにいかなくなった政治系ブロガー達はどのようにこの事件を受け止めるのか、
長崎市長核廃絶を訴えたから当然の報いとでも言うか?銃乱射をおこすような若者がいる国の地続きに
「核」がある、だから日本も「核武装」するべきだ、とでもつなげるかな?
アメリカに8才から住んでいるような人間を果たして韓国人と呼ぶべきかどうか、
アメリカに住んだが故にこんなことになったとしか考えられない。世界でもっとも危険な国とはアメリカじゃないか、
環境問題にせよ、中東問題にせよ、アメリカが何をやっているかちゃんと認識出来ていればわかるはずだ。
「核をもたない」「銃をもたない」「暴力団に屈しない」、何かを「しない」権利が
どれほどないがしろにされていることか。広げれば「憲法を変えない」ももっと認識されるべきことじゃないか。
「戦争をしない」「武力ももたない」「アメリカに追従しない」、いくらでもある、
決して受け入れてもらえそうにないけれど。
アメリカの事件をまさかお気楽に「コリアンがやったこと」なんて思ってないんだろうな、日本政府は。
向こうの人間にとってはアジア系なんてみんな一緒だ、憤りにかこつけたアジア人排斥運動につながらないか
恐れなければならないだろう。そこで従軍慰安婦問題を「なかったこと」なんて言えばよけいに
「アジア系は非道」になる気がする。非常に心配だ。
忙しい選挙運動から娘が待つ選挙事務所に帰りついたところを狙われた長崎市長を心から悼む。
あまりに大きな悲痛な事件だった。