私も泣いた。

スノボして子供を死なせたお母ちゃんの話し、お気に入りさんの所で紹介されてたのを読んで泣く。
ほんの一瞬の油断で子供を亡くしてしまったこと、哀しくてならない。私にもわかる、
私は専業主婦だけれど、転勤についていって子供も増やしたばっかりに、哀しい思いを何度もした。
もちろん、母親の不注意だ、でも誰も助けの来ないところで育児するつらさ、これは本当によく知ってる、
夜中にミルクを切らして、コンビニに子供をつれて買いに走った時、たまたまそれを見かけたおばはんが
「近ごろの若い母親はこんな夜中に子供をつれて外に出る」なんて聞こえよがしに言う、
家に父親がいないんだよ、仕事で帰って来ないんだよ、一人にしておくわけにはいかないだろう、
だから赤ん坊を背中に背負って愚図る3才児をかかえてミルクを買うんだよ、
きれることを把握してない私が悪いよ、でもね、母親になる前は不注意な若い娘だったんだよ、
一人で生きてた頃と勝手が違うってわかるのに時間のかかる馬鹿な人間なんだよ、
そんな人間にただ「最近の若い母親は」ってしたり顔で言う人間のどこが「美しい」んだよ、
コンビニでよれよれしたいわゆるDQNの兄ちゃんがくわえ煙草で黙ってベビーカーを車のトランクに入れるのを
手伝ってくれたのは本当に有り難かったんだよ、そうやって、決して理想的じゃない子育てをしてきたんだよ、
でも子供はなんとか育ったよ、これは本当に僥倖みたいなもんだよ。
私だって育児を投げ出したいことは何度もあった、仕事が忙しくない時は子育て手伝ってくれたダーリンのおかげだよ、
それから、ふと見かけた他人の情けなさを責めずに手を貸してくれた無言の他人のおかげだよ、
だから私は見かけだけでどうのこうの言うような奴なんか絶対信用しない。
ちょっとだけ見た人間の全てを誰が知ってるって言うんだよ、我慢ができるかできないかなんて、
誰が正当な評価を下せるんだよ、ずっと我慢して、ほんの少し魔がさす気持ち、わからないわけじゃない。
しないで済んだ私は単にラッキーだっただけだ、ひとりぼっちで子育てしてたら私だってやったかもしれない、
それがわかるってだけのこと、スノボの母ちゃんが謝り続けなければいけないのは亡くした子供に対してだけ、
他の誰にも謝る必要なんかない、誰もスノボ母ちゃんを責める資格なんかない。
一生懸命不馴れな母親やってることを「若い」ってだけで責める連中の方が「少子化」を促進させてるってこと、
どうしてわからないんだろうなあ。
あのね、子育てに悩んでる人がここを見ることがあるかもしれないから書いておくね、
子育てを手伝ってくれる人は責める言葉を一つも言わずただ手を貸してくれるから、
口だけえらそうにああだこうだ言う奴のことなんか相手にするな、
そんな連中はまともに自分一人で子育てしたことなんかないんだよ、自分がいかに恵まれてたかなんてのも
わかってない、そんなやつに育てられた連中がまた、同じようなことを言うんだよ、
でもそんなのに惑わされるな、子育ては本当に大変なんだ、
それがわからない人間にはならないようにしよう、それだけでも充分一人で子育てする意味はあるよ、
頑張れ、なんて言わない。充分がんばっているよ、自分を責めないで、
そして他人も責めないで生きていこう、それだけ。
私もスノボ母ちゃんを責めない。だって私も一生懸命子育てしてるから。
色々わかる自分のことを責めるつもりはない。他人に責められるのだって許さない。
泣けるのは魔がさしたお母ちゃんだけにじゃなく、ほとんどは生まれてきた意味もわからずに
一人で火に包まれた子供に。
哀しい。