お気に入りのブログの一つに「chikirin」さんの日記があって、毎回楽しみに読ませてもらっている。
この方と必ずしも同じ意見を持つわけではないけれど、例えば、太平洋戦争の事についてchikirinさんが
「白人優性主義」に抵抗する意志があったことを書くと、そーだよなー、と同意できる。
ちゃんと書ける人のところで読むのとそうじゃないのとでは全然違う。（と、自分を振り返っても考えさせられる）
とは言うものの、私は実は明治以来の欧米と伍すための「脱亜入欧」理論をあまり受け入れない。
幕末から明治にかけて欧米列強の帝国主義の脅威に晒されながらその考え方を取り入れて対抗しよう、
という考え方は悪くないと思うが結局その「帝国主義」に染まってしまって他のアジアを見下す行為をはじめた
日本の節操のなさが情けない。私は水木しげる先生も製作に加わった「妖怪大戦争」を良質な「反戦映画」
と思っていて、ラストに近いシーンでとある弱い妖怪が「帝都物語」のあの「加藤」に向かって
「人間が憎い、だから憎い人間と同じことはしたくない！」と叫んだのに心から同意する。
そうなんだよー、アメリカは憎いよ、白人のレイシスト達は皆大嫌いだ、でも、だからこそ同じようなことを
したくないって思うもんね、白人達を蔑視したり、また、同じように中国人や韓国人を見下したりしたくない。
特に中国人なんてまだまだ日本人ほど恵まれて情報を手に入れられるわけじゃない、そういう人相手に
どんな情報でも手にはいる立場の日本人がなに原理主義に走ってんだよっ、て腹が立つ。
自分と考え方の違う人間が何故そういう考え方にいたったのか知ろうと思えばいくらでもその機会は
与えられているのにその機会を生かさない、自分の気にくわない情報は全て「嘘」、また違った意見を持つものは
加藤紘一氏の御実家放火事件の時のように実に下らない反応を示す、昭和天皇発言メモもそう。
もっとも、私だって人の事は言えない、あー馬鹿だこいつ、って思うこと、自分のブログで書くもんね。
でもあくまで自分の「日記」内でのこと。だから私はトラックバックも、コメント欄汚しも、ブックマークもしない。
己の馬鹿さ加減はこれでも十分知ってるんだよ。そういや、このあいだ、私を「自称、高学歴」で
「自分の気に入らないものを「頭が悪い」と書く」のどうのと誰か馬鹿が晒してんのを読んで、
おいおい、お前も同じことやってるじゃん、って思った。私は少なくとも自分と違う人の意見を
勝手に２チャンネルもどきに貼り出したりしないね、しかもそれを私が読めるように何度も何度も検索記録に残す、
私もお前と同じ程度に馬鹿ではあるが少なくとも自分の「ブログ」でさえ「気に入らない」って事実を書かない
「卑怯さ」はもってないよ。「自称、高学歴」も私は自分を「高学歴」だとは生憎思ってない。
確かに４大は卒業してるが、私の実家では「国立大学医学部」以下は「高学歴」とは見なさないんで、
そこんとこ、よろしく。
「和魂『洋』才」と明治時代から繰り替えされた言葉だがあれは確か菅原道真の「和魂『漢』才」を
もじったんじゃなかったかな、あの当時からそうだったってわけで、日本人とはすぐに感化されてしまう。
欧米とは違う、アジアにはアジアのやり方があるのだから、それを他のアジア諸国と模索していくことこそ
日本が本当にアジアのリーダーになれる道と言うのに今のまんまじゃなあ、、、
「妖怪大戦争」では最後に水木先生が「戦争はいけません、腹が空くだけです」と出て来て、
戦争で片腕をなくされて戦後を過ごされた水木先生の戦争への静かなまなざしにもっと学ぶべきだと思う。
水木先生の戦争マンガは面白いのでお勧めだ。「マンガ中国入門」なんて読むヒマがあったら
本当の「日本のマンガ」である水木先生の本を読め！！
あら、なんか「chikirin」さんに悪いような内容になってしまった。この方のブログは素敵だ。
自分の言葉で自分の意見をちゃんと綴れる人はそう多くない。
