恥の上塗り。

昨日「日本軍と英国軍は実は戦ったことはない(?)」などと言うトンデモ本を読んでいる恥を
晒してしまった私だがもう一つ告白しておくと、私は「南京大虐殺」を海外ではじめて知った人間でもある。
どうだ、まいったか。(ちがう)ダーリンからは帰ってくるなりあんな恥ずかしいことを書いてと責められるし、
(あんた、職場でなにしとるんじゃ)トホホ、さすがにおかしーなーと思ってはいたが万が一って事もあるから
一応書いたんだけど、逆効果だったか。もうかなり昔に図書館でたまたま面白いかなと思って読んだ本なので
タイトルは思い出せないし、作者も忘れているんだけど、たしか「何々師団はここにいくつ、あそこにいくつ」
「何々連隊はなんとかかんとか」とやたら数字を並べ立てて、その時はさほど戦争について興味のなかった私は
「そうなのかなあ」と思ったことを覚えている。その本には確か英国正規軍は常に後方部にいて
別の国の部隊にやらせていた、と書いてあったような、、だからつい、英国でステイ先のマダムのお父ちゃんに
あれこれワンワン言われた私は信じそうになってしまった。大体、あの当時でさえ、日本軍が、
日本兵が、日本人自体が残虐で、とるに足らないものであると聞かされ、私は心の中で
「インドに暴虐の限りを尽くしたあんたらにそんなこと言われたくないね、アヘン戦争はどうした」なんて思ってた。
ほほ、私世界史やってましたの、でも受験システムの混乱期と重なったかなんかで、高2で日本史、高3で世界史、
と無茶をやってくれて、日本史は明治以降は嵐のように駆け抜け、世界史にいたっては第2次世界大戦まで
行きつけたかどうか記憶が定かではない。で、つい最近になってこれではまずいとぼちぼち日本の明治時代から
勉強し直している。で、またろくでもない本を読んでいるんだな、岡崎久彦の本とか。
(まあまあなところもある、ような気がする)私の大学の専門はディケンズで、大体この分野に
トンデモ本」はほとんどない。(今は知らんが)だからここ数年歴史の本を読みはじめて
こーーーーんなにトンデモ本が多いとは初めて知った。大体人間が単純に出来ているので大抵の本に
そう無茶は書かないだろうと言う妄信があった(今でも実はちょっとだけある)
読んだ本をだから鵜呑みにしてしまう人の事をわたしは全然笑えない。結構子供時代に本はよく読んでたんだけど
大手出版社のものばかりだった。子供時代は出版社なんか気にしていなかったがさすがに最近は発行元を確かめてから
読むようにしている。でも万が一、よく知られていないところでもいいものが、、と思って読んでみるが、、、
まあ10冊に1冊もないようにも思える。でも若い「なンちゃって右翼」が自分の気に入るようなことを
書く本ばかり読んでいるのを見ると私もこれではいかんと読んでみて、やはり、いかん、と思っている。
ステイ先のマダムの父親は戦争で受けた足の傷が年をとってから出てきたとかで杖をついていた。
英国ではその当時軍人年金を減らしたとか減らすとかで、ちょっと気の毒な時期でもあったように思う。
彼は私を嫌ったが孫が私に懐いてしょっちゅう遊ぶことまでは留め立てしなかった。
そして親にさんざん日本人蔑視を吹き込まれたにもかかわらずマダムは大変私に親切だった。公平な人でもあった。
自分の父親のせいで英国を嫌いにならないで欲しいと言った。
ロシアへの日本の不信感は敗戦後のあれこれとか歴史的にも色々あるだろう。
でもされたことは忘れないのに「南京大虐殺」のような中国にしたことは簡単に日本人は忘れてしまう。
南京大虐殺」を海外ではじめて知った私のような日本人が他にいないことを心から願う。
(マーこんな勉強不足な人間は他にはいないか)