「戦争の、話し」、の、しゅうへんぶ。(その2)

私は個人的に何となく渋沢栄一が好きではないのでつい「武士気取りの云々」を書くが別に、渋沢栄一
ものすごく悪い人と思うわけではない。商売の面で日本の植民地化を防ごうとした偉人であるとは思うものの、
上方商人文化を蹂躙した一因はになってると思う。上方手法が悪かったってのはもちろんあるんだけどね。
といって、私も上方式商売手法にそれほど詳しいわけではない。
ただアジア特有の、西洋とは違った「合理性」ももってた気がする。それも消えてしまった「日本の文化」だ。
中国人の「二分論」(二元論?)を聞くといかに中国的な発想だな、と面白く思う。
それと靖国との関わりを、「中国の外交カードがどーのこーの」とえらそげに書いてる連中はわかってんのかな。
中国人は日本人より遥かにしたたかなんだよ、下らない「精神論」なんて早く黙らせたほうがいいと思うね、
日本の財界人はその点、まともだ。
ところでイングランドのステイ先のマダムの父親は娘の家が日本人学生を受け入れるのを猛反対したようだ。
で、娘も本当はこわごわ私に接していたが私は大変(見た目)穏健な人物であるので滞在中とてもよくしてくれた、
父親の振る舞いを補ってあまりある。彼女の父親はオーストラリア出身でイングランドに行きたくて
入隊したように聞いている。彼の幼馴染みが日本人捕虜になって帰ってこなかったらしい。
だから日本人が憎いのだと、私はマダムから教えられた。日本人兵士の蛮行は中国や韓国だけではないと
私は確信している。でも日本人兵士も「生きて虜囚の辱めを受けず」としか教えられていないんだから
降伏する権利を当然のものとしている敵国兵士達を理解できなかっただろう。
これも日本のかつての指導者達の「罪状」だ。私は私の祖父も軍医として戦死していると、
決して他国人を踏みにじるような真似はしなかったと信じていると言って欲しいとマダムに伝えたが、
彼は時々、娘の家に来ては私がいるのを知っていて日本人がいかに非道だったか、英国軍がどれほど勇敢に
「ジャップ」をやっつけたか、大声で皆に語っていた。ま、年寄りのすることだからね、
そこの家の子供達は私にとても懐いていたし、そのじいさん以外で私に面と向かって「ジャップ」なんて
言った人はなかった。(英国人で)あれも一つのいい経験だ。
「捕虜」についての話で何年か前、NHKでオーストラリア(だったか?)で捕虜として生活した日本兵達の話を
放映していて捕虜となった日本兵達は大変礼儀正しく真面目だったと、でも脱走を試みたんだったかな?
「捕虜となってはお国に申し訳ない」とかどうとかで。うろ覚えで悪いが見た時、本当に涙が出た。
その日本兵達のひたむきさ、捕虜になることへの強烈な罪悪感、そんな「教育」を施したかつての日本に
私は心から憤りを感じる。普通の人間は真面目だから、そして他の人とあわせるからこういうことになる。
話はがらっと変わるが、私の大学時代の一番の友達が自衛隊員と結婚していて、結婚式でも沢山自衛隊の人達と
知り合って、皆すごく真面目でいい人達ばかりだった。もちろん友達の旦那さんもとてもいい人で、
だから本当は海外派兵なんて自衛隊員が一番困惑していると私は思っている。でも皆が行くのに
自分だけ行かないわけには行かない、と考えてるし、家族もそう思ってる。
狡い連中は、その「真面目さ」を利用する。転勤族だったんで自衛隊員の家族とも知り合いになったが、
とても真面目に静かに暮らしている人たちばかりだ。(警察官ファミリーもそうだが)
日本人の穏やかさ、内気さ、優しさ、を利用して「軍国主義者」は日本を壊した。
アー、中国の「二分論」は便利だわ、これ、絶対日本人は尊重した方がいいな、
だから首相の靖国参拝はやめた方がいい。小泉君も、やめてからなら毎日靖国に行こうが、住み着こうが
全く問題ないのになあ。やめたとたん、行かなくなったりして。ま、首相でない人に来てもらっても
何の価値もないって事なんだろうな。難しいねえ、、
昨日のロシアの銃撃事件で麻生外相のインタビューを聞いて上の娘は
「でもロシアの人たちは剣道の大会に来てくれたよ、いい人たちだった」とぽつんと言った。
そういう気持ちが押しつぶされないように心掛けたい。